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山本元帥 阿川大尉が参りました の商品レビュー

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2014/10/25

表題の、山本元帥機が墜落した地点を探してソロモン群島へと旅立つ話と、キスカ島無血撤収作戦についての話が納められています。 山本五十六は知っているけど阿川弘之著「山本五十六」は未読、キスカ島についてはまったく知らなかったという不届き者ですが、ずっと前から表題が気になっていました。...

表題の、山本元帥機が墜落した地点を探してソロモン群島へと旅立つ話と、キスカ島無血撤収作戦についての話が納められています。 山本五十六は知っているけど阿川弘之著「山本五十六」は未読、キスカ島についてはまったく知らなかったという不届き者ですが、ずっと前から表題が気になっていました。 ソロモン群島への旅は困難の一言に尽きるだろうに、なぜか読んでいて、大変そうだと思うものの悲壮感が漂わないのは、著者の客観的な洞察力と、淡々とした筆遣いのためでしょうか。 現地での苦労話を詳細に語れば分厚い本にもなったでしょうに、軽く受け流したように書いてあるところにかえってすごみを感じました。 キスカ島については恥ずかしながら島の名前さえこの本で初めて知った始末。 アッツ島玉砕は有名なのでよく見聞きしますが、アッツ島の直ぐそばにこのような島があり、このようなことが起こっていたのですね。 こちらも、淡々と書き綴られており、短くまとめられたゆえに、行間を読んでしまう。 読んでよかった、と久々にしみじみと思った一冊でした。

Posted byブクログ