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レイテ沖海戦 の商品レビュー

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2020/02/21

謎の反転で有名なレイテ沖海戦を新任少尉達の視点を交えつつ記した戦記物。 レイテ湾突入が成功していれば、とは思わずにはやはりいられない。

Posted byブクログ

2019/09/23

(2007.10.27読了)(2006.11.03購入) 読んでいるときは意識してなかったのですが、読み終わって、レイテ沖海戦の日付を見たら10月22日から10月28日でした。丁度この本を読んでいる時期に当ります。 意識的に読む時期をあわせることもありますが、偶然会うときもありま...

(2007.10.27読了)(2006.11.03購入) 読んでいるときは意識してなかったのですが、読み終わって、レイテ沖海戦の日付を見たら10月22日から10月28日でした。丁度この本を読んでいる時期に当ります。 意識的に読む時期をあわせることもありますが、偶然会うときもあります。 ●レイテ沖海戦 「1944年10月に戦われたレイテ沖海戦は、史上最大の海戦であった。北は沖縄から、南はフィリピン南端を洗うセレベス海に及び、東はサマール島沖合から、西はパラワン水道に至る広大な戦場で、艦艇198隻、飛行機2千機が敵味方に分かれ、レイテ湾に入った7百隻以上の艦艇および輸送船、レイテ島に上陸した10万数千名のマッカーサー軍を焦点として、死闘を繰り返した。」(1頁) ●本書の特色 「レイテ沖海戦を主題とする日本ならびにアメリカのこれまでの各書は、栗田艦隊(サマール沖海戦)、小沢艦隊(エンガノ岬沖海戦)、西村艦隊ならびに志摩艦隊(スリガオ海峡海戦)、さらに神風特別攻撃隊の戦闘という風に分けてまとめるものばかりで、読者としては全体像が容易につかめない傾向が強かった。本書は、これらを連関ある一つのものとし、それぞれの動きを、さながら図上演習のように、一枚の図面の上に時々刻々に書き記し、追跡し、一つの戦闘のもっている錯誤、誤断、運不運、躊躇がどのようにほかの戦闘に作用し、いかに全作戦に影響を与えたかについて、俯瞰的に描いてみた。」(502頁) (作戦のポイントは、栗田艦隊だったのでしょうが、栗田健男の戦闘指揮は、開戦以来ややもすると戦場より後退することが多かった、ということなので、人選の間違いだったのではないでしょうか) ●レイテ湾のアメリカ軍輸送船団撃滅(56頁) 輸送船団の撃滅は、これまで潜水艦や駆逐艦の作戦分野であって、戦艦、重巡などの主力艦隊のあずかり知らぬものである。艦隊の伝統は敵主力部隊の撃滅にあり、と思う。 (これが、日本海軍の考えなので、栗田中将も敵主力艦隊を撃滅したと判断し、撤退したのかもしれない。) ●神風特別攻撃隊決行(126頁) 人間が爆弾を抱いた飛行機もろとも体当たりする。絶対に生還の見込みのあろうはずのない捨て身の攻撃である。(特攻の戦術を採用しようと断を下したのは、大西瀧治郎中将である。(263頁)) ●アメリカ軍による救助拒否(256頁) 10月25日午前6時ころ 米駆逐艦の内火艇やカッターならびに魚雷艇が、漂流する日本兵を求めて走り回っていた。しかし、重油にまみれ、浮き袋一つ持たずに浮いている西村艦隊の生存者は、救助されることを拒み通した。 残された記録と、生存者への聞き取りを元に、レイテ沖海戦での戦闘の模様が時間を追って、詳細に記述されている。優れたドキュメントといえるのかと思う。 日本軍にとって、いかんともし難いのは、航空機と航空パイロットの不足だったでしょう。第二次世界大戦においては、制空権が決定的な意味を持っていたのだから。 開戦前から短期決戦しかないと分かっていたのだから、どうしようもなかったというしかないのかの知れない。 著者 半藤 一利(はんどう かずとし) 1930年 東京生まれ 1953年 東京大学文学部卒業 文藝春秋入社 『週刊文春』『文藝春秋』各編集長、出版局長、専務取締役等を歴任 1992年『漱石先生ぞな、もし』(新田次郎文学賞) 1998年『ノモンハンの夏』(山本七平賞) 2006年『昭和史1926-1945』『昭和史 戦後篇1945-1989』(毎日出版文化賞特別賞) (2007年10月28日・記) ☆関連図書(既読) 「レイテに沈んだ大東亜共栄圏」NHK取材班、角川文庫、1995.08.10 内容紹介(amazon) 昭和19年(1944)10月に戦われた「レイテ沖海戦」は、史上最大の海戦であった。字義どおり空前にして絶後、おそらく、世界最後の艦隊決戦になるであろう。 戦場は、北は沖縄から、南はフィリピン南端を洗うセレベス海におよび、東はサマール島沖合いから、西はパラワン水道にいたる。 この広大な戦場で、日・米両軍が総力を結集した死闘が繰り返された。 本書は、その顛末を詩情あふれる筆致で克明に描き上げた、読みごたえある海戦絵巻である。 本書の特色は、栗田艦隊、小沢艦隊、西村艦隊、志摩艦隊、さらに神風特攻隊という、戦いを構成するファクターを、一つの流れの中に連関させ、「レイテ沖海戦」という複雑な歴史的事実の全貌をつかみやすくすることに成功していることである。かつ、ノンフィクションのなかに、当事者のインタビューにもとずく情感をも伝え得た、壮大な海洋文学である。

Posted byブクログ