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日本の歴史(22) の商品レビュー

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2024/09/19

中央公論の歴史本第22巻。時代は明治。日本版産業革命と日清・日露戦争と社会主義・労働運動と日韓併合と大逆事件などがこの本の主軸となっている。内容は多岐にわたるが、労働運動・社会主義運動に紙幅の多くが割かれている。司馬遼太郎の『坂の上の雲』で描かれた日清・日露戦争の真実を裏付ける記...

中央公論の歴史本第22巻。時代は明治。日本版産業革命と日清・日露戦争と社会主義・労働運動と日韓併合と大逆事件などがこの本の主軸となっている。内容は多岐にわたるが、労働運動・社会主義運動に紙幅の多くが割かれている。司馬遼太郎の『坂の上の雲』で描かれた日清・日露戦争の真実を裏付ける記述はないかと読んでいたのだが、そこらへんはさらっと流され、むしろ労働社会の目覚めや、反戦機関紙平民新聞の事などが詳述される。この巻くらいになると日本史ではあるのだが、列強の仲間入りを果たした日本が中国や韓国とどのような力関係にあり、世界から日本はどう見られるようになったのかという視点も入ってくる。とくに日本の社会主義運動がロシア革命にかなり影響されている事がわかる。あと日露戦争は日本が勝ったという事になっているけれども、ロシアは軍事的には継戦能力があったのだけれども戦争が終わった後、経済的に疲弊することを予測し手打ちにしたのに対し日本は軍事的にもギリギリの状態で、これ以上戦争は続けられなかったため、アメリカに講和を頼んだと書いてあった。日露戦争がギリギリの状態だったのはロシアが負けを認めず賠償金も払わなかった事からもうかがえる。詳細→ https://takeshi3017.chu.jp/file10/naiyou34601.html

Posted byブクログ

2017/01/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1974(底本1966)年刊。著者は東京女子大学学長。◆中公文庫「日本の歴史」シリーズ22巻。日清戦争の前史としての日朝・清朝関係、朝鮮内政の素描から日清・日露戦争、明治後期の日本資本主義形成、韓国併合を経て明治天皇の死まで叙述。◆工業経済史が主たる研究領域の為か、経済指標の具体的数値に言及しつつ、労働運動を含む資本主義形成過程が他書より詳細。残念なのは、併合された韓国の1880〜1910年頃の経済・産業発展の実際を軽くしか書いてない点。まぁ、軽くでも書いてあるだけ他書との差別化が図られているが…。 ◇逆に、権力者の合従連衡といった政治史、戦史は詳しくはない。

Posted byブクログ

2009/10/04

20数年前に書かれた作品を復刻した小説。少し難しいし、内容が濃いのであまりお勧めはできません。ですが、20年前の人々の明治期の歴史に対する観念や知識は現在とあまり大差ないということは分かります。そういったことでの資料にはなる作品だとは思います。

Posted byブクログ