大震災名言録 の商品レビュー
埋もれている阪神大震災の記録本。そうやったそうやったと膝を打つ話が続きあきさせない。阪急神戸線より北側の人が1月17日に出勤しようとした話。「ダイヤ相当遅れますよね」と駅員に聞くと「きみ、ダイヤどころやない。みな人生のダイヤが狂ったんや」の初めから、イチローの肩口に縫い付けられた...
埋もれている阪神大震災の記録本。そうやったそうやったと膝を打つ話が続きあきさせない。阪急神戸線より北側の人が1月17日に出勤しようとした話。「ダイヤ相当遅れますよね」と駅員に聞くと「きみ、ダイヤどころやない。みな人生のダイヤが狂ったんや」の初めから、イチローの肩口に縫い付けられた「がんばろうKOBE」のワッペンの被災者に対しての残酷性まで、笑いとペーソスに満ちた一冊である。
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阪神大震災の時に起きたことをネタにすることで、悲惨な記憶を昇華させ、貴重な経験として伝承すべく書かれた本。マスコミによって脚色された話よりもリアル感がある。でも、これは関西人ならではの話も多いと思われ、東日本大震災でも通用するかどうかは?
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2011年3月。 こんなときに、こんなときだから手に取ったことを白状しておきます。 阪神大震災当時の、被災地にまつわるあれこれを関西人の視点で取材し、関西人の言葉で記録した本。 次々出てくるネタに思わず笑いながらも、胸がしめつけられたり考えさせられたり。 今回の東日本の震災と...
2011年3月。 こんなときに、こんなときだから手に取ったことを白状しておきます。 阪神大震災当時の、被災地にまつわるあれこれを関西人の視点で取材し、関西人の言葉で記録した本。 次々出てくるネタに思わず笑いながらも、胸がしめつけられたり考えさせられたり。 今回の東日本の震災とは比較できない部分、改善された部分もあるのでしょう。 一方で、ページをめくりながら今回のことと「思って」読んでいることにはっとする瞬間が何度もありました。 筆者がこの本を書き、出版社に持ち込んだ時、片っ端から断られたそうです。 東京では震災関係の本は売れないと言われたこと。 「まったく笑えなかった」と言われたとこと。 笑いについての感度は東西で違うかもしれませんが、関西の人であれば笑いの後ろにある嘆きのニュアンス、当時の状況を、今回はニュース等を通じて伝わってくることと重ねて、じっくりじっくり感じ取ることは間違いないだろうと思います。 東日本の人は、もしかしたらやはり「笑えない」かもしれません。 でも、今はもう売れない、興味の持てない内容ではないことでしょう。 災害はいつも予測できないし、毎度異なるし、人の反省も次に活かされるとは限りません。 でも、少しずつでも共感し、共有し、生きていくことはできるし、それしかないのだなと思いました。
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深刻な阪神淡路大震災,とはいえ人間が生きていれば笑いも涙もあるわけで。そういう震災の中に見える人間模様を切り取った本だと思う。
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