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新・管理者の判断力 の商品レビュー

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2015/01/11
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 雑多な問題にあふれているマネジャーの日常の仕事を効率的にこなすためのベーシックな手法について記述されており、地味だが洞察が得られる本だと感じた。  問題分析(PA)、決定分析(DA)、潜在的問題分析(PPA)、及び状況分析で構成される。私自身はIT部門で働いているがどの手法も非常に役立ちそうである。問題分析は特にクレームやトラブルなどについて、いつどこで何がどの程度という切り口で分析し、切り分けを行うことで客観的な原因分析をするものであり、ITシステムトラブル分析に有用である。  決定分析は意思決定が必要な際に目標を明確にし、特にMUSTSとWANTSを明示することで代替案を客観的に比較評価し透明性を持って評価することができる。ITではソリューションやベンダーの比較に使えそうである。  潜在的問題分析は将来起こりそうな問題についてリスクを明確にとらえ、事前に予防策をとったり、コンティンジェンシーを考えるフレームワークである。ITではプロジェクト実施計画において役に立つ。  上記の3つの分析をどう適用するかについての状況分析や、ヒトの問題についてどう適用するかなど、管理者の直面する状況にマッチしていて実践的な事例が多く紹介されている。  普段知らず知らずのうちに行っている要素が多く、地味ではあるが、体系的にまとまっており、特に新任のマネジャーには非常に役立つのではないだろうか。新任でなくても、振り返りをさせてくれるよい著書である。

Posted byブクログ