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スペイン・聖と俗 の商品レビュー

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2013/01/14

借りたもの。 在西経験のある著者によって書かれている。 スペインの事、特に闘牛について知りたくて読んだ。 闘牛に関してはそのルーツ、原始宗教の生け贄、供物から貴族の娯楽、ブラッドスポーツ的要素を経て大衆に浸透していった事。 スペイン人の気質もあり、敬意を払われ、貶されるという両...

借りたもの。 在西経験のある著者によって書かれている。 スペインの事、特に闘牛について知りたくて読んだ。 闘牛に関してはそのルーツ、原始宗教の生け贄、供物から貴族の娯楽、ブラッドスポーツ的要素を経て大衆に浸透していった事。 スペイン人の気質もあり、敬意を払われ、貶されるという両儀性を持つ 存在である事を知った。 日本ではあまり知られていないスペインの歴史が大まかに書かれ、それがスペインの人々ににどう影響したか。 スペインの人々の多様性がありながら個別に自意識を持ち排他的である矛盾。それをスペインが豊かな“選ばれた土地”という色鮮やかなイメージが“選民思想”という傲慢につながり、保守的に排他的になってゆく黒歴史が語られる。 スペインの美術についてはセルバンテスとゴヤを代表に言及されていた。ここにもスペインの暗い一面が垣間見れるとの事。 30年前の著作だが、今は変わりつつあるのだろうか?フラメンコと闘牛、サクラダファミリアの極彩色がスペインではない。 それだけでも勉強になる。

Posted byブクログ