ロブション自伝 の商品レビュー
料理に対する基本的な考え方。 大きなレストランで同時に食事を作ることの困難さ。 フリーメーソンの影響
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ミシュラン3つ星を獲得したフランスの有名シェフの自伝。日本にも店が何軒かあります。モクモク羊も一度だけ、丸の内にあるラ・ブティック・ドゥ・ジョエル・ロブションで、チョコレートとバナナのガレットをコーヒーを注文したことがあります。おいしかったですよ。 美食家の家に生まれたわけ...
ミシュラン3つ星を獲得したフランスの有名シェフの自伝。日本にも店が何軒かあります。モクモク羊も一度だけ、丸の内にあるラ・ブティック・ドゥ・ジョエル・ロブションで、チョコレートとバナナのガレットをコーヒーを注文したことがあります。おいしかったですよ。 美食家の家に生まれたわけでもなければ、有名料理人の家に生まれたわけでもなかった美食とは無縁の家庭に生まれて、15歳からいろいろなレストランやホテルを渡り歩いてその中から、運命的な出会いとなる人々からの影響や助けも得て3つ星を獲得して国際的な有名人にまで上り詰めた。 日本に対する影響がうかがえるのが、「日本の人々」という一章。日本人の仕事ぶりに感銘を受け、日本の伝統料理に「風味がとても顕著なので、賞賛しかねることが時々ある」と述べているが、必ずしも嫌いと言うわけではない。 メディアに対して「深い感謝の気持ちを表したいと思っています」と言うようにメディアの役割が必要だと感じている。会計について「私たち料理人は、ある特定のジャーナリストの方を持ってはならないということです」と述べている。どこかの国のジャーナリストや政治評論家と名乗る人たちはおいしいものをごちそうになった途端、政権に優しい評論をしている。魂を売り渡しているようだとふと思った。 1996年に一度引退したが、レストランの経営に乗り出すことになり食に対する情熱は衰えるどころか燃えている。 ジョエル・ロブションのサイト http://www.robuchon.jp/
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インタビューに答える形でつくられたロブション自伝。厳密には本人が書いているわけではないんだけど。 日本版には、あとがき替わりの追加インタビューがある。全体として、フランスの読者に向けて、自分を語っているものなので、派手さはないものの、レストラン経営やフリーメイソンの話などが率直...
インタビューに答える形でつくられたロブション自伝。厳密には本人が書いているわけではないんだけど。 日本版には、あとがき替わりの追加インタビューがある。全体として、フランスの読者に向けて、自分を語っているものなので、派手さはないものの、レストラン経営やフリーメイソンの話などが率直に包み隠さず語られているところにすごく好感が持てる。 ただ、ロブションの名前を利用として、営利を追求する日本の業者に対する皮肉、批判のしっかり出てくるので、そのあたりは腹をくくって読むこと。 日本のフランス礼賛主義の「いかさま」グルメのために書かれたものではないから。
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