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ハイデガー の商品レビュー

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2010/09/14

『存在と時間』はずっと前に岩波文庫版(桑木務訳。なぜか「ですます調)で読んだのだが、別もので再読。 この、20世紀哲学の金字塔というべき歴史的著作は、やはり偉大で、なんだかすごい。 が、すごいのはわかるんだけれど、どうも納得いかなかったり、同意できなかったりする。難解は難解だが、...

『存在と時間』はずっと前に岩波文庫版(桑木務訳。なぜか「ですます調)で読んだのだが、別もので再読。 この、20世紀哲学の金字塔というべき歴史的著作は、やはり偉大で、なんだかすごい。 が、すごいのはわかるんだけれど、どうも納得いかなかったり、同意できなかったりする。難解は難解だが、理解できないというより「納得いかない」のである。 この大著をよんでいるあいだは、「なるほどこういうふうに考えるのか」と感心し、世の中を見るのもハイデガーふうに影響されかかったりもする。 しかしどこかでひっかかる。 とりわけ生理学や脳科学、情報伝達システムなどが飛躍的なテクノロジーの進歩によっておおきくかわってきた今日、ハイデガー哲学はどうにも古びてしまっている部分もあるのではないかと思う。 だがこの本が非常に重要な哲学書であることには代わりがない。そのうちまた読み返してみよう。

Posted byブクログ