野生チンパンジー観察記 の商品レビュー
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1981年刊行。 「京都大学アフリカ類人猿学術調査隊」で東アフリカのチンパンジー観察に従事した著者が、その後1975年から国際協力事業団の一員としてタンザニアに赴任。 その際になされたチンパンジー観察記録を判りやすく叙述したもの。 全部面白いのだが、特に白蟻釣りと食物分配行動に関する観察記録が興味深い。 古い書ではあるが、サル学や古人類学に興味があれば、チンパンジー観察は避けて通れず、読むべき一書なのは間違いない。
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またまた図書館のリサイクル市で入手。30年ほど前にかかれたもの。チンパンジーの研究は進んでいて、この当時と状況はずいぶん変わっているのかもしれないけど、フィールドワークの大変さが伝わってきました。おもしろいところ・・・チンパンジーがいっぺんにどれくらい水を飲んでいるのか知るために...
またまた図書館のリサイクル市で入手。30年ほど前にかかれたもの。チンパンジーの研究は進んでいて、この当時と状況はずいぶん変わっているのかもしれないけど、フィールドワークの大変さが伝わってきました。おもしろいところ・・・チンパンジーがいっぺんにどれくらい水を飲んでいるのか知るために、西田先生自らが洗面器にためた水に顔を突っ込んで水をがぶ飲みしたこと。メスがオスのペニスをちょっといじって、交尾に誘うなんていうシーンも描写がリアルで、まじめに観察している様子が目に浮かんできました。個体識別をして、チンパンジーには皆名前がついているのだけれど、それが登場するスタッフの人の名なのか、チンパンジーなのか、はたまたオスかメスか、男か女か区別がつかなくてちょっと読みづらかった。さらに、「ン」から始まる固有名詞の多いこと。これも読みづらい。かなり長期にわたって、西田先生は家族といっしょにアフリカで過ごされているようだけど、その辺のエピソードがもっと多いと、読み物としては楽しめたと思う。
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(1993.10.18読了)(1981.07.27購入) *解説目録より* タンガニイカ湖畔に、チンパンジーの調査基地を開設以来十六年。長期現地滞在を繰り返して調査を推進してきた著者が、この十年間のノートから、野生の息吹を伝える。オスとメスの繁殖戦略を軸に、成長や別離、子守り、共...
(1993.10.18読了)(1981.07.27購入) *解説目録より* タンガニイカ湖畔に、チンパンジーの調査基地を開設以来十六年。長期現地滞在を繰り返して調査を推進してきた著者が、この十年間のノートから、野生の息吹を伝える。オスとメスの繁殖戦略を軸に、成長や別離、子守り、共食い、道具使用、闘争、採集、狩猟、分配などの実態を粘り強く解明してゆく中で、チンパンジーひとりひとりの個性が浮かび上がってくる。現地のトングェ族の人たちとのふれあいや妻子同伴時の微笑ましいエピソードをまじえつつ、チンパンジーの個と集団のドラマを、原野を渡る風のように爽やかな筆致で描いた、長期観察記録。 ☆西田利貞さんの本(既読) 「精霊の子供たち」西田利貞著、筑摩書房、1973.10.30
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