ショーケン の商品レビュー
こんな役者、後にも先にもいないだろう。もっと感覚的に演じる人かと思っていたが、真逆で実在の人物の場合は徹底的に調べるし、練りに練った演技プランは簡単には変えないし、セリフの変更には抵抗する。自分のペースを乱されると神経質になり周りは腫れ物を触るような感じで接することになる。裏を返...
こんな役者、後にも先にもいないだろう。もっと感覚的に演じる人かと思っていたが、真逆で実在の人物の場合は徹底的に調べるし、練りに練った演技プランは簡単には変えないし、セリフの変更には抵抗する。自分のペースを乱されると神経質になり周りは腫れ物を触るような感じで接することになる。裏を返せば芝居に対してそれだけ真剣で真摯に向き合っていたということだろう。
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昭和の芸能界に興味がある人向けの本。 良くも悪くも大きく飾ることが無い人なので、大麻での逮捕勾留後の態度や、反省して寺に入ったはずなのに自由にやってる姿などはさすがだなあ、という感じ。 ただ、こういう人だからこそ元禄繚乱の綱吉のような演技ができたのだと思う。 如何せん1冊で全てを...
昭和の芸能界に興味がある人向けの本。 良くも悪くも大きく飾ることが無い人なので、大麻での逮捕勾留後の態度や、反省して寺に入ったはずなのに自由にやってる姿などはさすがだなあ、という感じ。 ただ、こういう人だからこそ元禄繚乱の綱吉のような演技ができたのだと思う。 如何せん1冊で全てを語ることは無理があるのだけれど、裏話などを適度につまめるという意味では面白い本。
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本書は今から約10年前の2008年に上梓された、 ショーケン57歳時に語り下ろした半生記。 初読時、女性遍歴を実名で挙げ、その明け透けな語りにびっくり。そこまで言って委員会的面白さで一気読みしてしまった。ゆえに、物議を醸さないのか上梓後の芸能マスコミの動きに注目していたけど、あ...
本書は今から約10年前の2008年に上梓された、 ショーケン57歳時に語り下ろした半生記。 初読時、女性遍歴を実名で挙げ、その明け透けな語りにびっくり。そこまで言って委員会的面白さで一気読みしてしまった。ゆえに、物議を醸さないのか上梓後の芸能マスコミの動きに注目していたけど、あにはかんや、そうでもなかった。ショーケンだから許されるのか、ショーケンが厄介そうだから黙して語らずなのか、はたまた交際した女性との別れ方が上手く、芸能界一のモテ男と言われた所以なのか、当時あれこれと思い巡らしたことを思い出す。 実際この半生記がどのように編まれたのかは知る由もないが、想像するに、編集者がオーラルヒストリーの執筆に長けたライターを立て、デビュー前から直近までを時系列に綿密に聞き出していったと思われる。 それにしても、微細なまでの記憶力の持ち主である。石原裕次郎の弟分を自認した百瀬博道を彷彿。 興味深かかったトピックは、ライバルの沢田研二のこと、映画「約束」で共演した岸恵子との関係、大麻の常用とアルコール依存、テレビドラマの最高傑作と今だに語り継がれる「傷だらけの天使」秘話、「たった一人の師匠」と仰いだ映画監督 神代辰巳と樋口可南子を取り合ったエピソード、映画「竜馬を斬った男」で背負った多額の借金、瀬戸内寂聴との出会い、声が裏返ってしまう声帯のこと、歩き遍路、大河ドラマ「元禄繚乱」で見せた狂気の綱吉役。 それと、テンプターズを経てPYEG解散後、役者の道へと進むが、助監督や企画・キャスティング・脚本等の作り手側の指向が強い人でもあった。 そして、ショーケンは亡くなった。68歳。10年前のショーケンは、お遍路(通し打ち)で会得した、「歩くことは禅」をそれ以降も継続し、日に何十キロも歩き、時に友人の病の寛解を祈りながら毎日懸命に歩く。 本書の最後に、こんな文章が添えられている。 57年間、こんなに激しく生きてきたのに、まだまだやり足りない。もっともっとやれる。これからショーケンの第2章が始まる。 前のめりで懸命に生きるショーケンがありありと立ち昇る 。芸能界に「破天荒」という言葉がまだまだ大手振って歩いていた時代のTheショーケンが眩しく見える、そんな一冊。
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最初はいかにも「ゴーストライターが書きました臭」にどうもなれなかったが、ショーケン出演作のエピソードは面白い。 ただ、スキャンダル方面の話で話題づくりをしようという感じなので、ちょっと残念。私が読みたかったのは、私生活ではなくショーケンの演劇論だった(山崎努さんの『俳優のノート』...
最初はいかにも「ゴーストライターが書きました臭」にどうもなれなかったが、ショーケン出演作のエピソードは面白い。 ただ、スキャンダル方面の話で話題づくりをしようという感じなので、ちょっと残念。私が読みたかったのは、私生活ではなくショーケンの演劇論だった(山崎努さんの『俳優のノート』みたいな)。 本書は私生活8:芝居論2だが、逆の配分の本が読みたい。 ドラマに歌に、活動がまた活発になり始めた今、そういう本を出してくれないかな?
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テンプターズ結成から三度目の逮捕までのショーケンの壮絶な人生を本人が綴った作品。芸能界の裏話集としても興味深い。中でも、今も人気のある『太陽にほえろ!』はショーケンは全く気乗りのしないドラマで、主役の石原裕次郎も石原プロの負債を返すために嫌々出ていたというのが面白い。『傷だらけの...
テンプターズ結成から三度目の逮捕までのショーケンの壮絶な人生を本人が綴った作品。芸能界の裏話集としても興味深い。中でも、今も人気のある『太陽にほえろ!』はショーケンは全く気乗りのしないドラマで、主役の石原裕次郎も石原プロの負債を返すために嫌々出ていたというのが面白い。『傷だらけの天使』は弟分役が水谷豊ではなく、当初は火野正平が予定されてたいたらしい。そして黒澤明の『影武者』撮影エピソードが凄すぎる。ショーケンのライバルは沢田研二だけという事で、この二人の共演を将来また一度だけでも見てみたいものだ。
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現在、自分は与野に住んでて、与野図書館で借りた。 課長さんの厄年でショーケンと布袋を知った。 感想はとにかくすごい人。 正気と狂気の狭間にいる。 もう一度演技と歌を見たい。
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むちゃくちゃ面白い!田中絹代、美空ひばり、神代辰巳、深作欣二、黒澤明…次々に語られるさまざまなエピソード。俳優・監督だけじゃなくて、しまいにはフィクサー田中清玄なんて名前も…。 大麻不法所持で逮捕された後は、それまで朝昼常習していた一切のドラッグから足を洗ったということなのだけど...
むちゃくちゃ面白い!田中絹代、美空ひばり、神代辰巳、深作欣二、黒澤明…次々に語られるさまざまなエピソード。俳優・監督だけじゃなくて、しまいにはフィクサー田中清玄なんて名前も…。 大麻不法所持で逮捕された後は、それまで朝昼常習していた一切のドラッグから足を洗ったということなのだけど、それでも野外でコンサートをすると観客席中マリファナの煙でもうもう、さらにステージには次々と注射器や大麻樹脂が投げ込まれたって。これ70年代の話じゃなくて80年代の話だっていうから凄い。ホンマか!?
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ショーケンを知ってから。 好きになってから。 40年。 全速力だったショーケンも今では歩く。 歩く。歩く。歩く。 歩き続ける。 はじめて触れた内面、葛藤。 どんなに泥んこになっても彼のことが好きだ。 いや、いつだって泥んこだからこそ彼が好きなのかもしれない。 黒澤明監督の映...
ショーケンを知ってから。 好きになってから。 40年。 全速力だったショーケンも今では歩く。 歩く。歩く。歩く。 歩き続ける。 はじめて触れた内面、葛藤。 どんなに泥んこになっても彼のことが好きだ。 いや、いつだって泥んこだからこそ彼が好きなのかもしれない。 黒澤明監督の映画作りのこだわり。 モチーフのあるショーケンの役づくり。 そして、こだわり続ける「歩く」というと。 興味深いエピソード満載で、生きる力にもなる。
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自分に正直に生きてきた人ですね。その生き方が、時として社会と反することがあっても、貫き通しているところはすごいです。「傷だらけの天使」や「前略おふくろ様」が好きだった方は読んでみるといいと思います。あのドラマやっている時、こんなことがあったのか〜、って感慨深いです。
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傷だらけの人生、青春の蹉跌、ショーケンはいつもカッコ良かった。テンプターズでボーカル時代のあの声質も好きだった。そのショーケンの告白本。企画力があったんだと知る。彼の発想のもとにあの傷だらけの人生は出来上がったと言ってもいいような。役者として職人なんだろうね。だからややこしいこと...
傷だらけの人生、青春の蹉跌、ショーケンはいつもカッコ良かった。テンプターズでボーカル時代のあの声質も好きだった。そのショーケンの告白本。企画力があったんだと知る。彼の発想のもとにあの傷だらけの人生は出来上がったと言ってもいいような。役者として職人なんだろうね。だからややこしいことにもなったりして。そこに居るだけでカッコつく人。類稀なる人。この本読んで益々好きになった。
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