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野坂昭如ルネサンス(7) の商品レビュー

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2012/06/06

母親の虐待によって殺される幼女を描いた表題作「童女入水」に代表されるように、少し時代が新しい時期の作品群のせいか戦争や焼け跡といったモチーフが後退し、その分もう一つの野坂作品のテーマである「親と子」が前面に出てきたような印象。この短篇集の中では、おそらく水俣病を題材にした情緒豊か...

母親の虐待によって殺される幼女を描いた表題作「童女入水」に代表されるように、少し時代が新しい時期の作品群のせいか戦争や焼け跡といったモチーフが後退し、その分もう一つの野坂作品のテーマである「親と子」が前面に出てきたような印象。この短篇集の中では、おそらく水俣病を題材にした情緒豊かアダムとイブの物語「されど麗しの日々」が一番良かった。

Posted byブクログ

2010/09/29

蔵書はS48年初版。岩波の文庫と同じ収録になっているかは未確認。『受胎旅行』の頃と比べると多少文体は硬くなっているものの、女の因業・哀切を描いた逸品。現代の作家とは根底にあるものが違うなと痛感。

Posted byブクログ