中国考古と歴史の旅 の商品レビュー
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1985年刊。書名に「旅」とあることから判るように、基本的には学術的内容を有さず、紀行文ともいうべき内容である。対象は、中国古都・遺跡であり、81年以降の連載記事。確かに、刊行が古く、明白な誤謬(ラマピテクス等)もある。しかし、読み易いし、洛陽・長安・北京や、長江流域の荊州など広範囲な対象を網羅。また、当時とすれば、長江文明が黄河文明に劣らない意義を持つと論じた本書は、新鮮に思えたはずだ。しかも、特筆すべきは「長沙馬王堆漢墓」から出土した女性の古屍の発掘過程の件である。ここだけでも読む価値は高い。
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