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子どもと家庭の支援と社会福祉 の商品レビュー

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2013/03/25

 社会福祉分野を研究や職務として志そうとする人向けの概論。  この分野の大学、専門学校の教科書としての位置づけかな。  一般人や他の仕事に携わる人にとっても、社会福祉のシステムを概括するには好書となるだろう。  子育て段階の全て人を対象とする、一般的な子育て支援から要保護、...

 社会福祉分野を研究や職務として志そうとする人向けの概論。  この分野の大学、専門学校の教科書としての位置づけかな。  一般人や他の仕事に携わる人にとっても、社会福祉のシステムを概括するには好書となるだろう。  子育て段階の全て人を対象とする、一般的な子育て支援から要保護、援護、療育を必要とする家庭、一人親家庭、子ども虐待、非行等の問題に、どのような専門職が対応するのか、そしてその法的根拠、権限、どこまで出来るのか等は、社会福祉職、ソーシャルワーカーならずとも、教育関係者、医療関係者が知っていてもよいことだろう。

Posted byブクログ

2013/03/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

社会福祉において,子ども家庭福祉論とは何かという問いには,正面から答えているようには読めなかった.なぜ「子供」ではなく「子ども」で,なぜ「家族」ではなく「家庭」なのか,など個々の事項に関しては,社会福祉の思想に基づいた説明がされてて理解できたのだが,なぜ家庭でなくてはいけないのか,だったり,なぜ児童という言葉に表象される子どもの保護的な視点が駄目なのか,根本の問題に関しては,背後仮説というか,ある程度自明視しているように感じる.そうであるが故に,全体として体系だっているかと言われれば,そうは思えなかった.もちろん,ソーシャル・ワーク全般の技術的な事項に関しては,詳細に記述されていたのだけれど,その思想部分について,もうすこし掘ってほしかった. それでも,その一端を見ることは不可能ではない.例えば,この本の中では,社会福祉の中では,個人は決して一人で自立している訳ではなく,誰かに依存しながら生きており,他者や環境との相互作用を通じて人間は成長し,発達していくという考えを採用している.そして,社会における単位として家庭を設定しており,そうした依存関係にあることを前提とした支援の必要性を述べる箇所は,社会福祉が,単に欠落したものを補うのではなく,社会的な文脈に即した支援をするという理念は見えてきた. 今後,再読したい一冊.

Posted byブクログ