仕事に役立つインテリジェンス の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
情報分析の入門書 限られた情報を アートとサイエンスの両方のアプローチで分析し、 結論を導き出す、という情報分析のプロセスは ビジネスのプロセスと通じるものがあります。 よって情報分析は 分析官やアナリスト達が専門的にやることだけではなく 私達が日常的にやっていることだと感じました。 その情報分析の基本をザくっと学べる、 新書らしい本です。 私的「メモっ得」ポイント ・人間は判断に際して、とりあえずの結論がアンカー(錨)になってしまい、 後でいろいろなインフォメーションを得ても、結論を十分に修正できない ★★★ = 60点以上 = It's ok.
Posted by
なぜ思いこみが起きるのかを、ヒューリスティクスが起こすバイアスというインテリジェンスの観点から説明されていて興味深かった。 「競合仮説分析」という分析方法は、特に原因が明確でない不良分析、対策に有効のように思われた。
Posted by
現在の世の中では、どんどん情報の入手のしやすさが増し、情報量が増えていく反面、その取捨選択や情報処理の能力が情報量の増加に追いついているとは思えない。 そんな考えでこの本を読んでみた。 内容自体は目次を読めば、書いてあることがなんとなく想像できる。 情報分析の際に陥りやすい点や...
現在の世の中では、どんどん情報の入手のしやすさが増し、情報量が増えていく反面、その取捨選択や情報処理の能力が情報量の増加に追いついているとは思えない。 そんな考えでこの本を読んでみた。 内容自体は目次を読めば、書いてあることがなんとなく想像できる。 情報分析の際に陥りやすい点や、組織的な情報分析方法などについて具体的な例でもって解説している。 日常生活や仕事でも陥りがちなバイアス(偏見)や勘違いなどの落とし穴を認識できるという点で、大事そうなところをざっと目を通すだけでも役立ちそうである。
Posted by
佐藤優氏の著作でインテリジェンスに興味を持ち、具体的にどのような手法があるのかを期待して読んでみました。 インフォメーションとインテリジェンスとの違い、ヒューリスティックエラーをさけるための具体的な分析手法についてコンパクトにまとめられていると思います。土地勘を身につけるにはいい...
佐藤優氏の著作でインテリジェンスに興味を持ち、具体的にどのような手法があるのかを期待して読んでみました。 インフォメーションとインテリジェンスとの違い、ヒューリスティックエラーをさけるための具体的な分析手法についてコンパクトにまとめられていると思います。土地勘を身につけるにはいいのではないでしょうか。 同じ著者の「Business Intelligence」も読みましたが、どちらか一方、というのであれば後者の方がお薦めです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
[ 内容 ] 私たちは有象無象の情報(インフォメーション)に振りまわされて失敗することが少なくない。 なぜなら人は自分に都合のよい話を重視したり、経験が邪魔して誤った先入観に縛られやすいからだ。 「一見が百聞に如かないこともある」「すべてに原因があるとはかぎらない」「結果を見て『自分は予測していた』と思いたがる」―本書は日常生活に潜む落とし穴と、そこに陥らないヒントを、情報分析(インテリジェンス)のプロが導き出す。 正しいメソッドと優れた直観を働かせ、仕事や人間関係で得するための判断力養成ハンドブック。 [ 目次 ] 第1章 問題解決のための基礎知識 第2章 過去を解明する、未来を予測する 第3章 知識と経験・五つの落とし穴 第4章 正しい情報分析の技術 第5章 ケーススタディで見る競合仮説分析 終章 正しい判断をするために [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
Posted by
情報(インテリジェンス)の処理、判断の際に使用する思考のショートカット(ヒューリティクス)に注意。 - 確率のミス。(ベイズの法則。乳がん検診の陽性診断の捉え方。ベースレートに注意。) - 直接見聞きしたことへのバイアス - 因果関係 - 取りあえず判断してしまい、徐々に修正する...
情報(インテリジェンス)の処理、判断の際に使用する思考のショートカット(ヒューリティクス)に注意。 - 確率のミス。(ベイズの法則。乳がん検診の陽性診断の捉え方。ベースレートに注意。) - 直接見聞きしたことへのバイアス - 因果関係 - 取りあえず判断してしまい、徐々に修正する際にアンカリングで硬直化 してっ修正ができなくなる。 競合仮説分析Analysis of Competing Hypotheses(ACH)で、仮説と情報をマトリクスにし、矛盾する(Incinsistent)組み合わせを多数探す。 - あと知恵。 リンチピン分析、分析の元となる前提が単なる仮説でないことを確認
Posted by
影響力の武器なんかの簡易版って感じだった。 面白いけど、大体聞いたことがある内容だった。 直感と合理的思考のバランスが重要だということ。 直感において陥りやすいミスに注意して直感を利用すること。 --気になった言葉-- ここで、留意すべきは、人間はいったん、「これらしい」とか...
影響力の武器なんかの簡易版って感じだった。 面白いけど、大体聞いたことがある内容だった。 直感と合理的思考のバランスが重要だということ。 直感において陥りやすいミスに注意して直感を利用すること。 --気になった言葉-- ここで、留意すべきは、人間はいったん、「これらしい」とか「これであったらおもしろいな」といったものに出会うと、ほかの可能性を忘れるだけでなく、その仮説をサポートするインフォメーションを選択的に重視し、反証となりそうなものは極力避けようとするということだ。(P39) したがって、ヒューリスティクスは、新米よりベテランにとって、より危険な存在ということが出来る。(P77) 人間は、この典型のヒューリスティクスを無意識に発動した結果、本来、判斷の基礎とすべきベースレートを無視したり、軽視したりしてしまうのだ。これを、インテリジェンスの世界では「ベースレートの誤診」という。分析にさいしては、無意識のうちにヒュースリティクスが発動されているので、たえずベースレートの存在を意識して、ベースレートの誤診に陥らないようにしなければならない。(P84) 一度出来上がった見方は変わりにくい(P113) インフォメーションの数が増えると、直感による判断は合理性を逸脱することがある。(P126) グループ分析を行う場合に、似たような人間どうしで行うのは危険だということになる(P181)
Posted by
多数の情報から判断、行動するための知識をインテリジェンスと言う。ショートカットに判断に至ることをヒューリスティクス、一歩一歩思考を重ねて評価を下すことをアルゴリズムと言うらしい。
Posted by
後半はチョット難しく感じましたが、とても為になりました。 所々にでてくる事例など、自分で考えるところがあり、とても面白い本です。
Posted by
事政策研究から生まれた情報分析(インテリジェンス)を、ビジネス分野への応用に関する入門書です。『ビジネス・インテリジェンス』という同じ著者の本を読んだので、こちらにも手を出してみました。 中盤は、直観に頼ると往々にして誤るという例として、様々な誤りのロジックを出して説明してい...
事政策研究から生まれた情報分析(インテリジェンス)を、ビジネス分野への応用に関する入門書です。『ビジネス・インテリジェンス』という同じ著者の本を読んだので、こちらにも手を出してみました。 中盤は、直観に頼ると往々にして誤るという例として、様々な誤りのロジックを出して説明しています。しつこいですが、この部分は、それだけでも読めます。 その上で、そういった誤謬を回避するための客観的なツールとして(アートに対するサイエンスとして)、競合仮説分析というメソッドを提案しています。この手法の特徴的なところは、複数の仮説に対して適合する情報を重視するのではなく、非適合な情報を重視するところにあります。ノルマンディ上陸作戦(を模擬した)例がケーススタディとして採用されていますが、そういった(第2次大戦における上陸ポイントのように)事業戦略上でその結果により非常に大きな影響を与える不確定要素(シナリオプランニングでいうところのシナリオドライバ)の分析には向いているツールかもしれません。
Posted by