『おやすみなさいおつきさま』ができるまで の商品レビュー
『おやすみなさいおつきさま』自体についてというよりは、この本が出来上がる背景(特に文化的背景、絵本を取り巻く業界、作家・画家・編集者について)が多く書かれている。 『おやすみなさいおつきさま』のような色彩・物語の絵本は、当時のアメリカの図書館員に好意的に受け取られないことがあった...
『おやすみなさいおつきさま』自体についてというよりは、この本が出来上がる背景(特に文化的背景、絵本を取り巻く業界、作家・画家・編集者について)が多く書かれている。 『おやすみなさいおつきさま』のような色彩・物語の絵本は、当時のアメリカの図書館員に好意的に受け取られないことがあったらしい(新しすぎたのか…?)。ブラウンとハードの『The Runaway Bunny (ぼく にげちゃうよ)』が、"型破りな絵本"と記されてることに驚いた。(これは型破りな絵本なのか…) ブラウンが、編集者としてもとても優秀(カリスマ的)だったことにも驚いたし、たくさん作品を残してることにも驚いた。42歳と若くして亡くなったのが残念。(歳を取ったらどんな絵本を作ったのかも気になる…) 『おやすみなさいおつきさま』を作り上げた際の編集者、作家、画家が徹底的に議論の内容を少し覗けてよかった。 "大きなみどりの部屋"の全体像は、ページをめくり、それぞれの絵を統合して把握することができるが(これが面白い)、これはハード(画家)の考えだったのも興味深い。
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