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博物館と美術館 の商品レビュー

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2010/07/06

今日、訃報が届いた梅棹先生の本。昭和56年刊行のものが 本棚にあったので数十年ぶりにページを繰る。 使っていた蔵書印からすると、大学生の頃に読んだものの筈。 鹿内信隆や江上波夫といったそうそうたる人たちとの対談集だ。 立派な博物館や美術館を日本中にこしらえてきた人たちが、 最も...

今日、訃報が届いた梅棹先生の本。昭和56年刊行のものが 本棚にあったので数十年ぶりにページを繰る。 使っていた蔵書印からすると、大学生の頃に読んだものの筈。 鹿内信隆や江上波夫といったそうそうたる人たちとの対談集だ。 立派な博物館や美術館を日本中にこしらえてきた人たちが、 最も熟達していた当時に行われた対談らしく、大きな夢がちょっと した自負とともに語られている。 目に止まったのは、山種美術館を作った倉田公裕先生との対談。 私の博物館学の先生だった。講義は厳しかったけれど、博物館に 対する情熱は一線を退いた後も消えていなかった。 ほとんどの学生が、可をつけられた。優は稀。それでも、つけら れた可は、うれしかった。 そんな倉田先生と梅棹先生の対談が面白くないわけがない。 哀悼の念とともに、読みふける。

Posted byブクログ