友情・愛と死 の商品レビュー
「こころ」の方が文壇…
「こころ」の方が文壇的地位は高いのでしょうが、切なさの質ではこちらの方が上です。「尊敬はしますが愛することはできません」「今に結婚しなくよかったと思うようになってよ」…自分の気持ちを拒絶されるだけでなく、一過性の麻疹のようなものと心から愛する人に断定された、最後の手紙の下りを主人...
「こころ」の方が文壇的地位は高いのでしょうが、切なさの質ではこちらの方が上です。「尊敬はしますが愛することはできません」「今に結婚しなくよかったと思うようになってよ」…自分の気持ちを拒絶されるだけでなく、一過性の麻疹のようなものと心から愛する人に断定された、最後の手紙の下りを主人公はどういう気持ちで読んだのか。
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いかにも実篤らしい、…
いかにも実篤らしい、前向きで明るい小説です。読むと元気が出るんですよね。
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友人と恋人の間で苦し…
友人と恋人の間で苦しみ悩みある決意をする主人公。思春期に読み心に残っている作品です
文庫OFF
人の感情は本来文字活字にできない 活字化するということは、 感情を言語化するということであり、 齟齬が生まれるのが定め。 この2作品は、そこ齟齬が少なく 人の心理を正しく描写している印象をうける
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高校生になった頃読んで以来。 2作共にストーリーがシンプルで読みやすい。今の世代とずいぶん異なる若者の考え。だが、意識は似ているかも。2020.3.3
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
友情 と 愛と死 の二編からなる。わりとタイトル通り。 まず、友情について。この主人公は友人の美しい妹である杉子に見惚れてから彼女に結婚願望を抱き続ける。が、どうもすぐに妄想に取りつかれてしまうらしく、もし彼女と夫婦だったならこういうシーンで彼女はこんな反応をしてくれるだろう、というように実際に見たこともないのに杉子を非常に神格化する。そりゃ、杉子も引くわ…。 だが杉子も杉子で、「なぜ私なんかがこれほどまでに野島さんから好かれるのかわからない」と迷惑そうにカマトトぶりつつも、想いを寄せる大宮に対しては押しまくってついに恋を成就させる。このような行動は、なぜ好かれるのかわかっていなければできないことだ。周りの女よりは容姿が優れてて愛嬌があるくらいの自覚はあるがゆえの行動だ。杉子の抜け目のなさを見抜けなかった主人公がここで少しかわいそうになった。が、最後の決意表明はよかった。やっぱりそうでなくっちゃ。 愛と死については、こちらは友情と違って主人公の恋は成就する。恋愛描写よりは、この時代を生きる人の、勉強する意志と日本賛美、日本に対する可能性を語る描写に惚れる。作者の思いが伝わってくるようだ。 「地球の形が球でよかった」というセリフが、まさしくそれを表している。
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どちらも恋に苦しむ男のはなし。 人間の醜い部分、いわゆる人間の小ささが細かく描写されているが、結論は見えてるし、なぜこれが後世まで語り継がれる名作なのか、よく分からない。
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借りて読んだ。 こういうのはあまり読まないので新鮮。古い時代のことなのに今と似たやりとりもあって、逆に今にはない落ち着いた感もあってふしぎ。 どちらも叶わない恋で、切なくて悲しいけど読んで良かった。
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手紙のテンションすごい。この折り返しの写真にある武者小路さんが、この顔でテンションMAXの夏子の手紙を書いたかと思うと微笑ましいような気すらします。話の運びもこうなるだろうという展開を全く裏切りません。
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もう幾度か目の再読。 やはり、読むたびにいいと思う。 特に愛と死は涙なくして読めない。 夏子が余りにも愛らしくて、二人の出会いや将来を無垢に信じるそのピュアさに心が揺さぶられる感じがする。 一度は読んでもらいたい名作。
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