カスパー・ハウザー の商品レビュー
野生児の記録というよりは意図的に作られた廃人というか精神の殺人。一度殺人未遂が起こり二回目は本当に殺されるという著名人の中でもトップクラスで不遇な扱いを受けた人であろう。暗闇で物が見えていた物が慣れるにつれ普通の人と一緒になるとか事例がリアル。 登場からして異常だが野良人間の如く...
野生児の記録というよりは意図的に作られた廃人というか精神の殺人。一度殺人未遂が起こり二回目は本当に殺されるという著名人の中でもトップクラスで不遇な扱いを受けた人であろう。暗闇で物が見えていた物が慣れるにつれ普通の人と一緒になるとか事例がリアル。 登場からして異常だが野良人間の如く世に放った輩も世間がここまで注目するとは予想できず正体が発覚する前に魔手を伸ばしたとみられる。著者も書いてあるが始まりの時点でデータを取っていれば現代では恐らく取れないであろう貴重な情報が得られたと思われる。それも本人からしてみたら余計なお世話なのかもしれぬ。 不平不満を世に唱える人もこの本を読むと声量が下がるであろう。発端と結末の残酷性も含めて人間とは何かを考えさせられる名著。
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カスパーハウザーを最初に知ったのは映画からだったので、なんとなくのことは分かっていた。 カスパーハウザーは優しい子。
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長年社会との接触をもたず地下牢で育てられた青年は、片言の言葉しか喋れず、考えられないほど五感が鋭かった(暗闇でクモの巣に獲物がかかることが分かったり)アマラとカマラもそうだが発達心理学では必ず通る事例
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いわゆる野生児(社会から隔離されて育った子供)の記録。 19世紀初めのドイツ・ニュルンベルクに、 忽然と現れた貧しい身なりの少年は、 本人の氏名が記された、某大尉への紹介状を所持していたが、 数語の発話しかできなかった。 保護された後、会話ができる状態になって、 彼――カスパー・...
いわゆる野生児(社会から隔離されて育った子供)の記録。 19世紀初めのドイツ・ニュルンベルクに、 忽然と現れた貧しい身なりの少年は、 本人の氏名が記された、某大尉への紹介状を所持していたが、 数語の発話しかできなかった。 保護された後、会話ができる状態になって、 彼――カスパー・ハウザーが語ったところによると、 牢獄に監禁され、僅かな食物を与えられていたという。 そんな彼も周囲の働きかけによって、 徐々に通常の生活に順応し始めたかに見えたが、 何者かに暗殺されてしまった……という実話を、 彼の保護者となった法学者・フォイエルバッハが綴ったもの。 お堅い研究書の一種にもかかわらず、 サスペンス小説のノリでドキドキしながら読んだ不謹慎な自分(汗) カスパーの出自や暗殺の理由などには諸説あり、 クリエイターの創作意欲を刺激しているらしい。
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17年間監禁され突如現れた青年カスパー・ハウザー。 自伝執筆と暗殺未遂。 2009年6月9日初読
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19世紀ドイツに実在した野生児の記録。発達の専門家による記録でないのが残念。でも非常に興味深い内容。
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