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ホモ・ルーデンス の商品レビュー

3.6

20件のお客様レビュー

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2023/12/04

人間のほとんどすべての活動を「遊び」という視点から見直してみた画期的な著。何より、著者の語学力と博識ぶりに驚嘆させられる。

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2023/09/02

「遊び」こそ人間の本質という主張は、労働に支配された近代において大きな意味を持つと思う。遊びと学びと働きが行き来する高次の人間性に気づかせてくれる

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2023/05/13

遊びと文化を論じた名著 無償の遊戯的活動こそ文化的活動の芽生える母胎となる 数字をもとにエンジニアリング手法が主流になっている現代、〇〇に役立つから、などというものを忘れた活動を取り戻したい

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2022/02/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人類の活動はすべて「遊び」から始まると論じる内容。 「遊び」として文化は生まれ、発展してきたと説く。 豊富な事例を交えて説明しており、自分にはかなり難解であった

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2021/02/08

○遊びを文化の根幹として論じた本。 ・面白さの要素こそが、遊びの本質。 ・遊びは、ものを表現するという理想、共同生活をするという  理想を満足させるものである。 ・遊びは自発的な行為であり、緊張と喜びの感情を伴う  日常生活とは別のものという意識に裏付けられたもの。 ・日本語にお...

○遊びを文化の根幹として論じた本。 ・面白さの要素こそが、遊びの本質。 ・遊びは、ものを表現するという理想、共同生活をするという  理想を満足させるものである。 ・遊びは自発的な行為であり、緊張と喜びの感情を伴う  日常生活とは別のものという意識に裏付けられたもの。 ・日本語における「遊びではないもの」としての「まじめ」 ・遊びで勝った人が世上全般にわたって秀れているというふうに  誇張される傾向がままあるもの。 ○芸能人から政治家へ、というのもその一つかな。 ・訴訟とは競技。 ・自分こそが第一人者だと証明しようとする衝動。  知識、学問の競争の世界。遊びとしての闘技的心性。 ・「真の詩人は、悲劇的であると同時に喜劇的でなければならぬ」 ・ギリシアの知識、科学は、学校などで成長したものではなかった。  それは市民に対する有用で有益な職業教育の副産物として得られた  ものではない。  ギリシア人にとってそれは、自由時間 閑暇 スコレーの結実  であり、自由人にとっては国家の義務、戦争、祭祀に要求されない  時間は、すべて自由時間であった。 ○暇だからこそのスカラー。 ・プラトンにとって、哲学は結局のところ一つの高貴な遊び。 ・学問はその本性として論争的なものである。 ・閑暇(スコレー)を過ごすために、あることを学び、自らを  教育していかなければならない。 ○暇つぶし=遊び=学問 ってことかな。  そこが学問(スカラー=暇)の楽しさである反面、  ビジネス(Busy-ness)の観点から見ると  「無駄なもの」と見えやすいのかな。 ・音楽の形態の多様性の中にこそ、それが本質的に遊びであること  の証明。 ・遊びの規則の違反は、遊びを破壊してしまう。 ・19世紀の文化の中では、遊びの因子が大きく後退を遂げている。 ・祭祀との関連が現代のスポーツでは失われてしまった。 ・遊びはあまりにも真面目になりすぎた。 ・「真面目にすべきことは、真面目にやり、真面目でなくても   よいことは、そうしないでもよいのです。」プラトン ○こう考えると、気楽に思えるね。

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2018/12/14

表紙に惹かれて買い、編入の志望理由書で使った。古典みたいなのをまともに読んだのはこれがはじめてじゃないか。

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2016/03/30

レジャー、趣味と同列の意味として遊びを捉えていたが、違う側面が遊びにはある。作者が遊びの定義として挙げているのは、「緊張、平衡、安定、交代、対照、変化、結合、分離、解決」といったものがある。遊びは何らかのイメージを心の中に想起することから始まり、時間的空間的制約の中で行われる。こ...

レジャー、趣味と同列の意味として遊びを捉えていたが、違う側面が遊びにはある。作者が遊びの定義として挙げているのは、「緊張、平衡、安定、交代、対照、変化、結合、分離、解決」といったものがある。遊びは何らかのイメージを心の中に想起することから始まり、時間的空間的制約の中で行われる。これを聞いただけでは、はて?という感じだ。 遊びという時に頭の中に対立するものとして仕事がある。サザエさん症候群といったように、多くの人は仕事はやりたくない嫌なものとしてとらえられがちだ。しかし、仕事を遊びと見方を変えることはできないだろうか。仕事自体はやり方次第でいくらでも工夫ができる。さらに、競争する要素もある。社内でも社外でも生き残りのための競争が繰り広げられる。クリエイティビティも必要だ。仕事は本来遊びの要素をふんだんに含んでいる。では、なぜ仕事は遊びにならないのだろうか。 中田英寿さんが、自身のサッカー人生について、ずっと遊んでいただけと言っていた。この言葉は結構衝撃的で、あれほどの成果を出してきた人がさらっとこんなことを言っていた。スポーツとビジネスで内容は異なる部分はあるが、考え方、ものの見方は参考になる。仕事を遊びにしてしまえば、人生が楽しくなる。社会に出てからずっと遊んでいられるのだ。スポーツで大事な感覚は、何かができるようになる、上達するということだと思う。中田もあるプレーを想像して、それができるようになるまで反復練習するのだ。素晴らしい創造力あふれるプレーは想像力と反復練習で生まれていた。 ビジネスマンはこういうことができるようになりたいと想像する機会が少ないのではないかと思う。ただ単純にその機会を持っていない、そういう例が身近にいないということだけである気がする。1日の中で5分間、どんなことができるようになりたいか、想像力を膨らませてみるのもいいかもしれない。それが仕事を向上させる原動力になるのではないだろうか。

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2015/12/14

想像していたよりも深く、難しい内容だった。 (「遊び」の歴史が主題であると思っていた) そもそも生物として人間が持っていた「遊び」の要素が様々な文化を生み出し、「真面目」に属すると思われるものについてもその根幹には「遊び」の要素があったりする…みたいな話なのでしょうか。 「遊...

想像していたよりも深く、難しい内容だった。 (「遊び」の歴史が主題であると思っていた) そもそも生物として人間が持っていた「遊び」の要素が様々な文化を生み出し、「真面目」に属すると思われるものについてもその根幹には「遊び」の要素があったりする…みたいな話なのでしょうか。 「遊び」に基づくものが自然であり、「真面目」が行き過ぎるとそれらを歪めてしまうものであるというのは今も変わらぬ心理やもしれません。

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2014/09/19

きだみのるは人間をまず「定義できないもの」としたうえで定義したが、こちらもいろいろ葛藤の果てに遊ぶものとして人間を指したと思われる。 アレア(機会) アゴーン(闘争) ミミックリー(模倣) イリンクス(幻惑)、これらはすべて神のミミックリーであり、魔術の根幹である。 ロジェ・カ...

きだみのるは人間をまず「定義できないもの」としたうえで定義したが、こちらもいろいろ葛藤の果てに遊ぶものとして人間を指したと思われる。 アレア(機会) アゴーン(闘争) ミミックリー(模倣) イリンクス(幻惑)、これらはすべて神のミミックリーであり、魔術の根幹である。 ロジェ・カイヨワがたたき台として使ったわけだが、本書はまだ面白い。

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2012/05/29

面白い。文化の背後に遊びが存在しているという前提で、さまざまな人間活動を読み解く。ただ19世紀以降は、「まじめ」が強くなりすぎたと、ややペシミスティックな評価をしている。1938年という刊行年の時代意識を反映しているのか。ただ次の一節は印象的。 文化は遊びとして始めるのでもなく...

面白い。文化の背後に遊びが存在しているという前提で、さまざまな人間活動を読み解く。ただ19世紀以降は、「まじめ」が強くなりすぎたと、ややペシミスティックな評価をしている。1938年という刊行年の時代意識を反映しているのか。ただ次の一節は印象的。 文化は遊びとして始めるのでもなく、遊びから始まるのでもない。遊びの中に始まるのだ。(p.165)

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