悲しき熱帯 上 の商品レビュー
ちょっととっつきにくかったけれど。 やっぱり行っておくべきだったブラジル。 どうして猿を頭にのせる?
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著者の自叙伝,アマゾン先住民社会への紀行文=調査報告,人類文化に関する思索が錯綜する名著。滅ぼされてしまっている文化への哀悼・共感と,滅ぼしてしまっている自文化の欺瞞への批判・告発が,自伝・紀行文・思索のさまざまな部分で共振しあう。先住民文化と近代文明の区分・比較が無意味であると...
著者の自叙伝,アマゾン先住民社会への紀行文=調査報告,人類文化に関する思索が錯綜する名著。滅ぼされてしまっている文化への哀悼・共感と,滅ぼしてしまっている自文化の欺瞞への批判・告発が,自伝・紀行文・思索のさまざまな部分で共振しあう。先住民文化と近代文明の区分・比較が無意味であると思わせる著作である。 *推薦者(国教)Y.K *所蔵情報 https://opac.lib.utsunomiya-u.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00040437&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB
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ギリシア都市文明の誤謬を土台として発展した、西洋文明の真景を密林の中で確かめざるを得ない若き学者の姿が、痛ましく胸に迫る。自らの種族が破壊した、愛すべき異文明の欠片が、背中を追いかけ、いずれ自分たちとよく似た姿で、隣に立つ悲しき未来を、予感せざるをえない学者の孤独を、実現されてし...
ギリシア都市文明の誤謬を土台として発展した、西洋文明の真景を密林の中で確かめざるを得ない若き学者の姿が、痛ましく胸に迫る。自らの種族が破壊した、愛すべき異文明の欠片が、背中を追いかけ、いずれ自分たちとよく似た姿で、隣に立つ悲しき未来を、予感せざるをえない学者の孤独を、実現されてしまった者として、読者となってしまった自分と重ね、また引き裂かれる。文明の未開とは、西洋でも東洋でもない、未だ実現されず、置き忘れた、古代の種族の夢を思い出すことからしか、克服される手だてはない。
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室淳介さんの「悲しき南回帰線」と読み比べしているのですが、川田さんのこの訳書は乾いている感じがします。読みやすいのかな? この本はなんだ、そう問われると説明がしにくい。ただ、読み進んでいるうちに近代文明が自分の内部で壊れていく、そういった「悲しさ」を強く感じます。 いったい、この...
室淳介さんの「悲しき南回帰線」と読み比べしているのですが、川田さんのこの訳書は乾いている感じがします。読みやすいのかな? この本はなんだ、そう問われると説明がしにくい。ただ、読み進んでいるうちに近代文明が自分の内部で壊れていく、そういった「悲しさ」を強く感じます。 いったい、この世界この文明この自分とはなんだったんだ、そういった末期のような悲しさが波打ってきます。
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