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積木の箱(上) の商品レビュー

3.8

11件のお客様レビュー

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三浦作品らしく、北海…

三浦作品らしく、北海道を舞台にした作品。過去に傷がある教員と悲しい過去のある人々との話。罪深い人間と、それを許すあくまでも無垢な存在が印象的です。本当に、結婚って、オトコって、なんなんだ?と再確認できます。

文庫OFF

妻と愛人を同居させて…

妻と愛人を同居させている富豪を父に持つ少年の心の葛藤がうまく描かれた長編小説です。

文庫OFF

2020/04/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分の家に母親と愛人が同居しているという境遇で、中学三年になるまで愛人をお姉さんと思っていた男の子が、それに気づいたことから色々な事件がおこる。教師と生徒のすれ違いを描く。 著者の作品としては、思想的な完成度はあまり高くないかな。 全2巻

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2016/05/15

年度途中で旭川の中学に赴任し、三年生を受け持つことになった杉浦悠二。持ち前の正義感と穏やかな物腰で生徒や保護者、同僚たちに接するが、受け持ちの一郎の態度が気にかかり、家庭環境に踏み込むべきかどうか思い悩む。 昼間ドラのようでありながら人間の深層心理に目を向け、常にこちらに問いかけ...

年度途中で旭川の中学に赴任し、三年生を受け持つことになった杉浦悠二。持ち前の正義感と穏やかな物腰で生徒や保護者、同僚たちに接するが、受け持ちの一郎の態度が気にかかり、家庭環境に踏み込むべきかどうか思い悩む。 昼間ドラのようでありながら人間の深層心理に目を向け、常にこちらに問いかけるという点は他の作品と共通している。 教師のあり方、親のあり方、家族のあり方。これでもかと難問を繰り出し、それらに対する真理を問いただされる、非常に重い物語である。 ラストシーンの衝撃が脳裏から離れない。

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2016/05/04

終戦後の昭和の香りが大いに漂う設定。女生徒は恥らいがあり、態度だけでも教師を敬う面を見せる。アカの思想が話題になったり、付け届けを生徒の父兄から平気でもらったり。2016.5.4

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2015/03/18

何というか良い人すぎる先生とお金持ちひねくれ者の話。先生が心配する気持ちが高校生にとっては、うざったくもあり理解されないと思う。当事者の心理とはそういうもので、心を閉ざしてしまうとそれ以上は入り込めなくなってしまうものなのだろう。昔の自分のことを考えるとわかるような、わからないよ...

何というか良い人すぎる先生とお金持ちひねくれ者の話。先生が心配する気持ちが高校生にとっては、うざったくもあり理解されないと思う。当事者の心理とはそういうもので、心を閉ざしてしまうとそれ以上は入り込めなくなってしまうものなのだろう。昔の自分のことを考えるとわかるような、わからないような。 三浦綾子さんの本は愛が根底にあるけれども、同時に人間のねたみや恨みを素直に出してある。もちろんそこに共感する自分もいれば、人間って卑劣だなと思うこともある。2015/3/18

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2010/08/14

三浦綾子さんの本は、素直な気持ちで読まないと、つい 「今どき、そんな人いないって・・・」とか、「でもね~」なんて冷めた気持ちになってしまうので、努めて真摯に読み勧めた。 主人公の杉浦先生や、敬子さん、久代さんの純真さに胸を打たれつつ一気に上巻を読了。この先、一郎がどうなるのか気に...

三浦綾子さんの本は、素直な気持ちで読まないと、つい 「今どき、そんな人いないって・・・」とか、「でもね~」なんて冷めた気持ちになってしまうので、努めて真摯に読み勧めた。 主人公の杉浦先生や、敬子さん、久代さんの純真さに胸を打たれつつ一気に上巻を読了。この先、一郎がどうなるのか気になるので 下巻も一気に読みたい。

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2014/02/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中学生のころ、土曜日の夜に夜更かししていたらテレビ大阪でふるーい映画が放映されていました。その後高校生になって三浦綾子さんの著作をいろいろ読んでいたらあの時観ていた映画の原作を発見!さっそく読みました。そして、最近「氷点」をきっかけに再び読んでみました。 この作品は北海道ではかなり名の売れた実業家、佐々林一家を中心とした親と子、教師と生徒の交流を描いた作品です。 主人公の一人、佐々林一郎はある日、一番上の姉と思っていた奈美恵が実は父の愛人だったということを知り、それ以来、何事にもやる気を無くしてしまい、だんだん反抗的になっていきます。担任教師(これがもう一人の主人公)杉浦悠二は何とか彼を助けようとするが、一郎はどんどん荒んでいき、悠二にまで憎悪を向け、事件を起こしてしまう・・・という話です。 昔は単純にストーリーを楽しみつつ読みましたが、今読んでみると、家庭での教育がいかに重要かを感じました。鍵つきの個室、バラバラでとる食事、なぜか住み着いている父の愛人(そういえば「華麗なる一族」でも父の愛人が同居・・・というのがありましたが)。。。 一番身近な家族を信じることができなければ、真に人を信じる気持ちは育たない。そんなことをこの本を読んで考えてしまいました。 我が家ではできるだけ(多少の秘密は持つことがあるのは仕方ないとしても)オープンでいたいと思います。 そうそう、この作品に関して書きたかったことがひとつ。 作中、悠二が担任を持つ生徒の保護者に、非常に自分勝手で息子のことしか見えていなくて、やたらと担任に難癖をつける親が登場します。 当時に比べてこんな親が増殖している今っていったい・・・・。なんて考えてしまいました。 この作品をもし、現代版にリメイクしたら・・・と時々考えることがあるのですが、おかしな親が多すぎて話にならないかも・・・(笑)

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2009/10/04

人を育てるのは、人である。また、環境でもある。環境には自然や建物だけではなく、人の行動や思想も入る。家族も教師も学校も友達も近所の店も。 一郎をなんとか助けてあげたい。 私も教師として、歯痒い気持ちで読み切った。 2008年05月06日読了。

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2009/10/04

めずらしく明らかなキリスト教の信仰が描かれていない話。 杉浦先生の純粋で真摯な心が、一郎を悩ませている様子が印象的。 限りなく純粋な和夫ちゃんが天使、純粋で真摯な杉浦先生が牧師、本能を押さえることができず、意志の弱い一郎がわたしたち、みたいな感じで、どこかキリスト教を感じました。

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