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わたしが死んだ夜 の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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アイリッシュは上手い…

アイリッシュは上手いと思える作家なので安心感がある。「妻が消える日」が一番気に入った。

文庫OFF

9編収録の短編集。叙…

9編収録の短編集。叙情性とサスペンス性が見事に絡み合った作品群です。

文庫OFF

サスペンスとしても勿…

サスペンスとしても勿論面白いですが、文章や描写もロマンチックで良いです。

文庫OFF

2022/02/02

「死ぬには惜しい日」(Too Nice a Day to Die)Bizarre 1966.1 これが一番よかった。ニューヨーク、故郷の母は死に、父とは疎遠、弟や妹もそれぞれの人生、恋人も無く、自殺しようと部屋のガス栓をひねった女性。そこに「デリカテッセンの店ですか?」とまちがい...

「死ぬには惜しい日」(Too Nice a Day to Die)Bizarre 1966.1 これが一番よかった。ニューヨーク、故郷の母は死に、父とは疎遠、弟や妹もそれぞれの人生、恋人も無く、自殺しようと部屋のガス栓をひねった女性。そこに「デリカテッセンの店ですか?」とまちがい電話が。それで自殺する気が失せ、街に出ると、ハンドバッグをすられるが若い男がとりかえしてくれる。・・そこから 数時間のうちに気持ちが通じ合った二人。夕食を店でということになったが、女は「死ぬには惜しい日」になったそのデリカテッセンの店にこだわる・・ ああ、これは幸せにしてほしかったなあ・・ 文中で女の姉は結婚して日本にいる、また自分のような孤独な女は、ロンドンにもパリにもきっと東京にもいる、などと出てくる。テレビも、21インチの四角の中で・・ など、発表年をみると1966年1月だった。 修飾文は健在だ。発表時62才なのだ。晩年は筆が衰えた、などと言われているが、これを読むと、瑞瑞しい空気に満ちている。 女は自殺を思いとどまり外へ行くが、 「映画演劇とは過去の評価、ドラマ化された他人の過去の評価である」 男と歩き始めると男は、 「女は、自分が行けないいろんなところへ、男なら行けると思うらしい。たしかに男は行ける。・・君は知っているだろうか、だれか耳元でわいわい騒ぐところでも、人は孤独になれるってことを」 だんだん二人が親密になると、 「空には、はや一番星が出ていた。それは若いふたりのダイヤのエンゲージ・リングを思わせた」 ・・「きょうはすばらしい日だった。死ぬにはすばらしすぎる日だった」・・ 「リンゴひとつ」(An Apple a Day) 短編集"After Dinner Story"のための書き下ろし 1944 宝石店に客として入り、すきを見てリンゴの中にダイヤを1つかくして、窓下で待っている相棒にリンゴを投げた泥棒。しかしリンゴは通りかかった母親の押す乳母車の中に入り・・ 次は・・次は・・ となかなか宝石泥棒の手に落ちない。コメディにしたらおもしろいかも。 「コカイン」(C-Jag 改題:Cocaine;Drem of Death;Just Enough to Cover a Thumbnail)ブラックブック・ディテクティブ1940.10 失業中の若い男トミー。おもしろい所がある、とほんの顔見知りの男に誘われるままついて行った。部屋に通され親指に粉をふりかけられ・・ 家に戻り目ざめると、シャツに血が・・ ベッドの下からはナイフが・・ 昨夜のことは意識もおぼろだ。同居させてもらっている姉の夫は刑事だった。義弟の話を聞き、一肌脱ぐ。刑事はすごく優秀だ。・・ってうまく推理できすぎ。 「葬式」(Your Own Funeral  改題;Funeral;That's Your Own Funeral)アーゴシイ1937.6 知り合ってすぐ結婚した二人。実は男は指名手配犯だった。逃げたつもりだがFBIに包囲され、男が隠れた場所は・・ ウールリッチのには、知り合って相手のこともよく分からずに、しかし惹かれて、すぐ結婚する、というパターンがけっこうあると思う。1930年代40年代はけっこうそういう結婚があったのか。   また女が買い物をして、紙袋を持ち、しかし張り込みに気づき、袋をほうりなげ、アパートに戻る、といったところの文体が場面が浮かぶように生き生き。 「日暮れに処刑の太鼓が鳴る」(Senor Flatfoot 改題;One Night in Zacamoras)アーゴシイ1940.2 南米のサカモラス国にチフスで入院中の指名手配の男を引き取りにきたオルーク刑事。着く間もなく反乱が起き、ホテルの部屋の隣が革命政府軍の本部になってしまった。そこに囚われた市長の兄妹が時間差でやってきて、市長を逃す。が、反乱軍将校の1人が殺され、兄妹は犯人されてしまう。そこでオルークが一肌脱ぐ。1 南米を遅れた国、として描いている。ちょっと進展がまどろっこしい。 他に、 「高架殺人」(Death in the Air)(コーネル・ウールリッチ短編集1所収)ディテクティヴ・フィクション・ウィークリイ1936.10 「わたしが死んだ夜」(The Night I Died)(コーネル・ウールリッチ短編集 別巻)ディテクティヴ・フィクション・ウィークリイ1936.8 「夜があばく」(The Night Reveals)(コーネル・ウールリッチ短編集1)ストーリイ19.6.4 「妻が消える日」(You'll Never See Me Again)(コーネル・ウールリッチ短編集2)ディテクティヴ・ストーリイ1939.11 1975.1.24初版 図書館

Posted byブクログ

2011/11/03

短篇集。ジャンルで言えばミステリだと思うけど、謎解きよりドラマをメインに据えてて物語色が強い。余韻の残る作風、なんとなくO・ヘンリを連想した。

Posted byブクログ