女帝エカテリーナ の商品レビュー

アンリ・トロワイヤ(著者),工藤庸子(著者)

2022/03/27

田中克彦のおすすめ本である。ノンフィクションかと思っていたら小説であった。夫の殺害の部分などについてはほのめかして書かれているので、読み飛ばしてしまうとよくわからない、史実をもとにして書かれてはいるが、肝心なよくわからない事実の原因は飛ばされている。
　日本人の大黒屋の漂流の話も出てこず、あくまでもヨーロッパの国々との交渉と愛人の話だけである。
　エカテリーナについて全く知らない人にとってはいいのであろうが、歴史に興味がある人にとってま物足らないであろう。２段組みで400ページを超える大著である。