崖の館 の商品レビュー
佐々木丸美さん初挑戦。読むまでは、叙情的ミステリテイストサスペンス、だと何かを勘違いしていました。きちんとトリックあり犯人探しありのミステリでしたね。妙な先入観は間違いのもと……。 とにかく文章が綺麗。情景の描写が繊細で美しい。「崖の館」が目に浮かびます。そしてなんだかひどく淋し...
佐々木丸美さん初挑戦。読むまでは、叙情的ミステリテイストサスペンス、だと何かを勘違いしていました。きちんとトリックあり犯人探しありのミステリでしたね。妙な先入観は間違いのもと……。 とにかく文章が綺麗。情景の描写が繊細で美しい。「崖の館」が目に浮かびます。そしてなんだかひどく淋しげな佇まい、という印象も。物語もなかなかに哀しいものでしたし。後味はすごく尾を引くけれど、悪くはないかなあ。
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館シリーズ第1弾。 なんだかサラっと読めてしまった。 可もなく不可もなくというか。 主人公を含め、出てくるキャラクターの味が薄いのがその原因かも。濃ゆいキャラ、毒のあるキャラがいないので、淡々としている感じ。 館シリーズ第2弾もとりあえず読もう。
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古本で購入した当時、すでにぼろぼろだった文庫を覚えている。 汚れを気にせず読み返していたのはもう十年以上昔になるのか。 それはいつも真夜中で、でも壁の向こうには必ず誰かがいて、なのに とても孤独でしかたなかった。とても寂しい、冷たい、寒い、凍えるような。 この世の果てに建ってい...
古本で購入した当時、すでにぼろぼろだった文庫を覚えている。 汚れを気にせず読み返していたのはもう十年以上昔になるのか。 それはいつも真夜中で、でも壁の向こうには必ず誰かがいて、なのに とても孤独でしかたなかった。とても寂しい、冷たい、寒い、凍えるような。 この世の果てに建っているかのごとき洋館が舞台なせいなのか。 誰が、どうして、なんのために… 涼子ちゃんの小さな疑問は不安に替わり、やがて恐れへと変貌する。 伝染した緊張に後押しされ、ページをめくる手が止まらない。 階段を転げ落ちるゴムまりのように、 落ちるところまで落ちてしまうまで。 これまでの私は、自分で小説を選ぶという事をしたことがなかった。 本を読むという行為がまず、20年近くの人生で皆無に近いものだったから。 課題図書すら覚えていない。 感想文はいつもでっちあげ。枚数があれば点数が稼げる楽な宿題。 そんな読書音痴が、どうして説明できるだろう。むしろ教えてほしかった。 なんでこの本は面白いの?って。 今なら、少しだけ助言できる。すべてではないけれど。 昔から全然成長していない。 お前が好きなのは謎と解決、これがいつも登場してるじゃないか、と。 本作は積ん読の作品ではないけれど、 やっぱり1冊目はこれかな、と思いました。 すでに絶版になり久しく、著者が再販を望まれないこともあり 図書館か古本屋で探すくらいしか読む手立てがありませんでした。 そんな丸美先生の著作の全てを!このたび復刊していただける運びになったこと 本当に有難く、ひたすら感謝です。復刊ドットコムありがとう。。
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