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ロリータ の商品レビュー

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38件のお客様レビュー

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久しぶりに「小説を読…

久しぶりに「小説を読んだ」と感じさせてくれた本。私が読んだのは新訳で、読みやすかった。アイロニー、道化、悲哀・・・盛りだくさん。これで千円札一枚でおつりがくるのはお得。一見、主人公ハンバート・ハンバートは自己中心的で野蛮な欲望を満たすことしか考えていないように見えるが、ラストでそ...

久しぶりに「小説を読んだ」と感じさせてくれた本。私が読んだのは新訳で、読みやすかった。アイロニー、道化、悲哀・・・盛りだくさん。これで千円札一枚でおつりがくるのはお得。一見、主人公ハンバート・ハンバートは自己中心的で野蛮な欲望を満たすことしか考えていないように見えるが、ラストでそうではないのかもしれないと思わせられるような告白もある。しかし本当に愛していたとはいえどひとりの少女の人生をもてあそんでしまった罪は軽くはない。・・・ちなみにこれは訳者も書いていることだが、いろいろな読み方ができる。本格的な小説と

文庫OFF

少女特有のあやうい魅…

少女特有のあやうい魅力や色気があるのは、万人が認め得るところだと思う。けれどそれが直接、色欲に結びつくかはまた別の話で…色々な意味で、冒険小説。

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「ロリータ・コンプレ…

「ロリータ・コンプレックス」の語源となった作品。少女しか愛せない男の姿が文学的表現をもって綴られています。

文庫OFF

ロシア文学。少女を愛…

ロシア文学。少女を愛してしまった男の物語ですが、その少女愛は「不思議の国のアリス」を連想させます。

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何かに情熱を傾ける人…

何かに情熱を傾ける人は、ちょっと頭がおかしいように見えたりするけど、だからこそ面白い。

文庫OFF

2021/09/02

「漂白された巻毛は根もとの黒い色素をあらわにし、剃られた脛のうぶ毛はとげに変わり、よく動く濡れた口はどんなに私が愛でふさいでも彼女が秘蔵する蟇のような顔つきの亡き母の肖像画のその部分と、うんざりするほどの類似性をあらわした。ハンバート・ハンバートが抱えこんだのは青白い宿なしの少女...

「漂白された巻毛は根もとの黒い色素をあらわにし、剃られた脛のうぶ毛はとげに変わり、よく動く濡れた口はどんなに私が愛でふさいでも彼女が秘蔵する蟇のような顔つきの亡き母の肖像画のその部分と、うんざりするほどの類似性をあらわした。ハンバート・ハンバートが抱えこんだのは青白い宿なしの少女ではなくぶくぶくふとった脚の短い、やたらと胸のでっかい、知恵の足りない、ラム酒漬けのカステラみたいな女だった」ナボコフの表現は魅力的だ。大久保康雄の翻訳が凄いのか、珍しく翻訳本で文体に惹かれた。ナボコフは文学は芸術だというが、芸術の前に人の目を惹くものでなければいけない。今の時代に、この本自体がとりたてて面白いわけではない。しかし普段はまだるっこしい文学的翻訳がこれに限ってはスルスルと頭に入ってくることに驚いた。

Posted byブクログ

2018/08/05
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※このレビューにはネタバレを含みます

第1部、予想したような古臭い本ではなく、軽快でユーモアもあり魅力のある、面白いものだった。 第2部のロリータの境遇が辛く長かったけれども。 しかし、主人公は知的で教養がある魅力的な人物で、ロリータの不幸そうな様子を無視して、自分が小悪魔に振り回される哀れな下僕と称している。これに共感し憧れる輩がいくらでもいることを思うと、小説の素晴らしさより心配が先に来る。 ロリータのような少女はなぜどのように不幸なのか、もっと考えられ、知られるように、取り上げられるといいと思う。今の社会の現象を見ると、「この本面白かった」だけでは済まない。

Posted byブクログ

2017/03/11

H.H.は徹頭徹尾自己中心的で救いようのない変態で、シニカルでスノッブで難解な文章をこね回す鼻持ちならないいやなやつだ。それでも(それだからこそ、なのか)ラストの展開には共感や倫理を超えた強烈な一筋の聖なる光が差し込む。ホッパーの絵のような、古いアメリカの陽光を感じる空気感がすば...

H.H.は徹頭徹尾自己中心的で救いようのない変態で、シニカルでスノッブで難解な文章をこね回す鼻持ちならないいやなやつだ。それでも(それだからこそ、なのか)ラストの展開には共感や倫理を超えた強烈な一筋の聖なる光が差し込む。ホッパーの絵のような、古いアメリカの陽光を感じる空気感がすばらしい。

Posted byブクログ

2020/02/08

ザ・文学。なかなか手ごわい。読み切れずに図書館に返却。そのうち再チャレンジしたい。 ・・・と思っていたが、優先順位を考えて、「読みたい」から除去。2020/2/8

Posted byブクログ

2015/08/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ある少女の義理の父親になった手記風の小説です。 もっと薄い本だったイメージがあったんですが、すこぶる分厚いです。 そしてもうちょっと違う方向の小説を期待していたのですが、期待の方向とは違っていました。 作者本人があとがきにも、途中で投げる人居るだろうとありましたが、読むのが大変でした。 彼女の関係の話を期待していたのですが、彼女を賞賛したりするような、いわゆる、推しメンに対する語りのようなものが、半分以上ある感じでした。 更に翻訳物ではよくある、読みにくい文章で、かなりきつかったです。 平行して、同じ翻訳物の世界週末戦争と毒味師イレーナを読んでいて、こっちは読みやすいので、訳者の問題かもしれませんが…。 しかし盛大なオチに驚きました。 一応ところどころで伏線のようなものはあったのですが、彼女があんなにビッチだったとは。 登場人物の名前が複数パターンで呼ばれていたり、フランス語ルビがあったり、訳注が結構多く向こうの文化に馴染んでいないと理解しづらいものがあったりでした。 多分、原文で読まないと読みづらいし理解し難いんでしょうね。

Posted byブクログ