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土方巽 絶後の身体 の商品レビュー

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2011/12/20

2008年が生誕80年ということもあって出版された自伝。この本、まったく私は見落としていました。 土方巽は、日本のみならず世界的な唯一無二の舞踏家です。1986年に亡くなって23年、もちろん私は直に見ることは出来なくてとても残念に思っていますが、幸いにもDVDで見ることが可能で...

2008年が生誕80年ということもあって出版された自伝。この本、まったく私は見落としていました。 土方巽は、日本のみならず世界的な唯一無二の舞踏家です。1986年に亡くなって23年、もちろん私は直に見ることは出来なくてとても残念に思っていますが、幸いにもDVDで見ることが可能ですし、15本位の映画にも出演していて、たとえば有名なものでは、高橋和巳の『憂欝なる党派』と並ぶ代表作『日本の悪霊』を黒木和男が映画化した作品に出ていますし、篠田正治の『卑弥呼』にも出ていますので見ることができます。 私は、ミュージカル好きが発展して、バレーやダンスや舞踏へ関心を広げ溺れていますが、土方巽の暗黒舞踏は身体表現の究極のもので、空前絶後のものだと思います。 何年か前、DVDで土方巽を見ていたら、父が自家製の珈琲と手作りのケーキを差し入れしてくれて、チラッと見て、おっ土方巽か、俺は1969年だか70年だかに、京大西部講堂で山下洋輔の例のピアノひじ打ち演奏と一緒に、ビートルズの「アンド・アイ・ラブ・ハー」で踊る彼をかぶりつきで見たことがあるぞ、と自慢しました。その異様な身体の動きにゾッとして震えて、あまりの衝撃に20分近く呼吸することを忘れていたような感覚だった、といいます。もう羨ましいことっていったらありません、悔しい!

Posted byブクログ