石の花(光文社C)(下) の商品レビュー
前から気になっていたユーゴスラヴィアが舞台のこの漫画を読みました。 解説にもありましたが、ドイツ、連合国、ウスタシャ、パルチザン、チュトニクなどのいろいろな立場の中からどれかの立場を「正義」とすることなく、常にそれぞれの立場へ疑問を投げかけていく作品でした。 民族とか国とか国境と...
前から気になっていたユーゴスラヴィアが舞台のこの漫画を読みました。 解説にもありましたが、ドイツ、連合国、ウスタシャ、パルチザン、チュトニクなどのいろいろな立場の中からどれかの立場を「正義」とすることなく、常にそれぞれの立場へ疑問を投げかけていく作品でした。 民族とか国とか国境とかイデオロギーとか、自分の属するものを至上と考えて他者との対話をないがしろにすることがいかに危ういことか、改めて考えさせられました。 また、自分が主人公の立場だったら(こどもの頃にいやおうなく戦争に巻き込まれたら)どのような行動をするだろうか、主人公や彼を取り巻く人たちのように強い意志を持って現実に立ち向かえただろうか、そんな強さはないだろう、とかいろいろと考えてしまいました。
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