レベッカ(上) の商品レビュー
最初の場面(現在)があるおかげで、どうにも嫌なことが起こってしまう不安を抱えたまま読む状況が、新しい環境に放り込まれて不安を抱えた主人公とリンクしていて…嫌だな嫌だなと思いつつ読んでいく 主人公は現実が辛く、変えれない状況が続いたせいか現実に少し誇張を加えた妄想も付け加えがちで…...
最初の場面(現在)があるおかげで、どうにも嫌なことが起こってしまう不安を抱えたまま読む状況が、新しい環境に放り込まれて不安を抱えた主人公とリンクしていて…嫌だな嫌だなと思いつつ読んでいく 主人公は現実が辛く、変えれない状況が続いたせいか現実に少し誇張を加えた妄想も付け加えがちで…結婚相手の元妻(故人)の存在をさまざまな場面で感じ取り心が蝕まれていく(そうなりやすい性格ではある) 下巻でどうなるか
Posted by
主人公にまったく感情移入できない。 グズグズウダウダ、イラついて仕方ない。自分の容姿を自己批判しながらも人を容姿で判断して見下したりする思いやりのなさ、あとはたまに大胆な発言をするくせに、相手の態度が変わるとすぐに撤回して機嫌を取るヘタレさ。1番嫌いなタイプ。 妄想癖も夢見る夢子...
主人公にまったく感情移入できない。 グズグズウダウダ、イラついて仕方ない。自分の容姿を自己批判しながらも人を容姿で判断して見下したりする思いやりのなさ、あとはたまに大胆な発言をするくせに、相手の態度が変わるとすぐに撤回して機嫌を取るヘタレさ。1番嫌いなタイプ。 妄想癖も夢見る夢子過ぎて鬱陶しい。 最後の方にやっとキッパリした態度を取れるようになるけど、そのころにはもう大嫌いになっているから、今さら好きなるなんてこともない。 悪女のレベッカの方が一貫性があってよっぽど気持ち良い。 終始イライラして終わった。
Posted by
fukayanegiさんの最近のレビューが素敵で、どうしても読み直したくなり再読。 華麗で不穏な世界観、眼前に由緒ある優雅な邸宅や、花々咲き乱れる谷がぱっと広がるような気がする美しい情景描写に、ヒロインが度々妄想を繰り広げるのも相まって、まるで豪華絢爛で上質なミュージカルでも見...
fukayanegiさんの最近のレビューが素敵で、どうしても読み直したくなり再読。 華麗で不穏な世界観、眼前に由緒ある優雅な邸宅や、花々咲き乱れる谷がぱっと広がるような気がする美しい情景描写に、ヒロインが度々妄想を繰り広げるのも相まって、まるで豪華絢爛で上質なミュージカルでも見るかのような気持ちで楽しんだ。 話の筋はほぼ忘れていたけど、上巻ラストのあのいたたまれない出来事だけは覚えていた。しんどすぎる…。 ものすごくゆったりとした話の進み方だけれど、貴族の生活に魅せられて全然飽きない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分のイメージする「ゴシック小説」そのもの。 古き良き英国の田園地域の丘の上、由緒ある屋敷。 そこに住まう人々の一見完璧なまでに優雅で整った生活スタイルと幾許かの色恋。 でもそこには彼らだけの秘密、苦悩があった、、、的な。 ケイト・モートン『湖畔荘』とか、カズオ・イシグロ『日の名残り』とか。 でもWikipediaで「ゴシック小説」を調べると、オカルトだったりホラーの要素が強めなんだよな。 どうも、ジャンル的にはドラキュラとかフランケンシュタインとか近しい場所に位置付けられるらしい。 うーん、奥が深い。 「ゆうべ、またマンダレーに行った夢を見た」で始まり、マンダレーって何!?と引き込まれる。 ああ、お屋敷の名前でしたか。 ヴァン・ホッパー夫人のコンパニオン(身の回り世話をしつつ、一緒にテニスをしたりする間柄なので、メイドともちょっと違う関係性)の主人公は、滞在中のモンテカルロでマンダレーの所有者、妻を亡くしたばかりで一人旅中のマキシム・デ・ウィンターに出会う。 その身分、育ち、身なりをよそに、何故かマキシムに見初められ、距離が縮まっていく。 最終的には結婚という展開になり、マンダレーに2人戻ることに。 花鳥風月を友とするようなマンダレーを取り巻く情景を追想する筆致は、1人の女性の甘やかな夢の追憶の物語のようでもあるが、そこに影を落とすのがマキシムの亡き前妻レベッカ。 華やかで社交的、圧倒的な美とカリスマ性を持っていたレベッカに比して、極めて凡庸であか抜けない現ミセス・デ・ウィンター。 その差に悩み、レベッカに嫉妬し、欠損を補おうとする日々。 其処ここに潜むレベッカの残り香を感じながらも、周囲からの承認を得ようと必死に背伸びをするが。。。 ミセス・デ・ウィンターの呼称だけで、名も与えられぬ主人公のヒロインに対し、タイトルになっているにも関わらず、既に他界し姿形を現さないレベッカとういう何とも大胆な演出。 プロット的にはどこかで聞いたことのあるような、幸運を手にした素朴なヒロインというような話なのだが、レベッカの濃密な影が凄い。 下巻ではどのような展開が待ち受けているのか。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この作品を知ったのは、数年前に大学の授業でアルフレッド・ヒッチコックが監督を務めた1940年の実写化映画を見たことがきっかけ。主人公なのに名前が明かされない「わたし」と亡くなってもなお人々の記憶やマンダレーの館に強い気配を残すレベッカの対比、そして不気味な家政婦頭のダンヴァース夫人のインパクトが強すぎて、一度観ただけでハマってしまった。 上巻ではレベッカの死後初めてマンダレーで開催された仮装舞踏会で、「わたし」がレベッカと同じ仮装をしてマキシムの前に登場し場の空気が凍り付いたシーンまで。 「わたし」の孤独や抑圧されている様子は見ているこちらも辛くなる。何かしようとするたびレベッカの影が現れ、いつまで経ってもマンダレーでの生活に馴染めず一人浮いている状態。「わたし」にとって良いことがあったり、マンダレーの人々に溶け込めてきたかと思ったりすると、すぐに何か悪いことが起こって楽しかった時間を打ち消してくる。「わたし」をとても不憫に思う一方で、誰もいない時間には彼女の好奇心が爆発して色々な詮索をする姿を見ると必ずしも「わたし」に対して好意的なイメージが抱けない自分もいる。 今のところ一番好意を抱けるのはマキシムの姉のビアトリス。他の人々より「わたし」がみんなに溶け込めるよう手伝ってくれたりフォローしてくれたり。思ったことを比較的はっきりと言ってくれるところも良い。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
装丁に一目惚れし、気になっていてようやく手に取りました。 最後の仮装の展開、悪い予感しかしなかった……夫人怖すぎる……どんな展開が待ってるのか続きが気になるし、めちゃくちゃ面白い!! 感想は後編にて。
Posted by
映画は、ヒッチコック版、Netflix版ともに未視聴。 この小説は常に[私]の一人称視点で描かれており、登場人物も主人公のことを「あなた」「君」「デ・ウィンター夫人」と呼ぶだけで、主人公の本当の名前は分からない。 上巻において主人公[私]は、上流階級の独身イケメン、マキシムと年...
映画は、ヒッチコック版、Netflix版ともに未視聴。 この小説は常に[私]の一人称視点で描かれており、登場人物も主人公のことを「あなた」「君」「デ・ウィンター夫人」と呼ぶだけで、主人公の本当の名前は分からない。 上巻において主人公[私]は、上流階級の独身イケメン、マキシムと年の差違い&身分違いの電撃結婚をして[デ・ウィンター夫人]となり、幸せなハネムーンをほんの一瞬楽しんだ後、貴族の妻として周囲に溶け込めないことに悩むことになる。 この小説、特に上巻を楽しむためには、少し英国の社会背景を知っておいた方が良いかもしれない。物語の時代設定は、おそらくこの小説が出版された1930年代と思われる。当時の英国貴族の多くは、課税に次ぐ課税により没落していき、階級が異なる者同士の結婚も珍しくはないが、それでも眉をひそめられることは間違いない、そんな時代である。 主人公は登場人物の一人、メイド長のダンヴァース婦人から冷たい扱いを受け続ける。いわゆる昼のメロドラマでいうところの「嫁をいじめる姑」そのものだ。ダンヴァース婦人の思考のすべては下巻で明らかになるが、やはり彼女は「身分の低いあんな小娘が[デ・ウィンター夫人]でいいはずがない」と考えているのは明々白々である。 加えて、[私]がマキシムと結婚する前の雇用主であったヴァン・ホッパー夫人は、おそらくそういった身分違いの結婚の苦しみを知っていて[私]とマキシムの結婚をあまり快く思わなかったのだろう。ヴァン・ホッパー夫人は前半にしか登場しないので、彼女についてあまり詳しく描かれていない。しかし私が思うに、彼女は貴族ではないが、[私]のような付き人を雇うことはできるくらいのお金はある、いわゆるジェントリー階級なのであろう。そういった人は、本物の貴族の生活と価値観の違いを身に染みて知っていたから、[私]がマキシムと結婚する前に忠告したのかもしれない。 当たり前ではあるが階級がどうこうという説明は本書の中にはないため、そういった描写を読んでもいまいちピンと来ず、上巻は少し退屈に感じられるかもしれない。しかしこういった動画を見て、階級社会について大まかに知っておくだけでも、物語の解像度がぐっと上がるだろう。 https://youtu.be/egBlSSJW9f0 反対に、こういったことを考慮しなければ、上巻では物語がダイナミックに動くことはほとんど無く、退屈に感じるかもしれない。しかし下巻に向けての下準備はすべて上巻で行われている。例えるならジェットコースターが最初にじわじわと上に登っていくようなものである。しかし読者は、ちりばめられた伏線をよほど注意深く読み進めない限り、自分が地上からはるかに高い場所に無理やり引っ張り上げられているということに気づかない。私は上巻の最後になって、やっと物語のレールの高さに気づいた。息をのんで上巻を閉じ、下巻の一ページ目を開けば、あとは地上に向かって真っ逆さまに落ちるだけであった。 もしこの小説を手に取ったのなら、どうか途中で止めないで欲しい。下巻になってようやく最重要人物「レベッカ」についてすべてが明かされる。この足のすくむような物語の高みと、そこから一気に「レベッカ」に引きずりこまれる戦慄を味わって欲しい。
Posted by
「ダフネ・デュ・モーリア」のゴシックロマン小説『レベッカ〈上〉〈下〉(原題: Rebecca)』を読みました。 「泡坂妻夫」のミステリー作品『花嫁のさけび』が、『レベッカ』を彷彿される内容だったので、原作を読んでみたくなったんですよね。 -----story---------...
「ダフネ・デュ・モーリア」のゴシックロマン小説『レベッカ〈上〉〈下〉(原題: Rebecca)』を読みました。 「泡坂妻夫」のミステリー作品『花嫁のさけび』が、『レベッカ』を彷彿される内容だったので、原作を読んでみたくなったんですよね。 -----story------------- 〈上〉 ゆうべ、またマンダレーに行った夢を見た― この文学史に残る神秘的な一文で始まる、ゴシックロマンの金字塔、待望の新訳。 海難事故で妻を亡くした貴族の「マキシム」に出会い、後妻に迎えられた「わたし」。 だが彼の優雅な邸宅マンダレーには、美貌の先妻「レベッカ」の存在感が色濃く遺されていた。 彼女を慕う家政婦頭には敵意の視線を向けられ、「わたし」は不安と嫉妬に苛まれるようになり…。 〈下〉 マンダレーで開かれた豪華な仮装舞踏会の翌日、海底から発見された「レベッカ」のヨット。 キャビンには、一年以上前に葬られたはずの彼女の死体があった―。 混乱する「わたし」に「マキシム」が告げた、恐ろしい真実。 変わらぬ愛を確信し、彼を守る決意を固める「わたし」。 だが、検死審問ののちに、「マキシム」すら知らなかった「レベッカ」の秘密が明らかになっていく。 魅惑のサスペンス、衝撃の結末。 ----------------------- 上下巻で約800ページの大作… 上巻の中心となる「わたし」と「マキシム」のやりとりは、少しもどかしい感じがしますが、下巻の仮装舞踏会から「レベッカ」のヨットが発見され事件の真相に迫る展開は面白いですねぇ、、、 前半のもどかしさは、後半の急展開の伏線として必要なパーツなんでしょうね。 長篇でしたが、面白かったので、意外と早く読めちゃいまいた。 「アルフレッド・ヒッチコック」監督作品の映画『レベッカ』は何回か観ていますが、原作の雰囲気を巧く表現できているなぁ… と感じました。 特に「レベッカ」を崇拝する「ダンヴァース婦人」のイメージは原作とぴったりですね… でも、本作を読んで、原作と映画では、一部内容が異なっていることに気付きました、、、 前半は原作に忠実な感じですが、後半部分で、 ○「レベッカ」の死因が異なっていたり、 (原作:「マキシム」が銃殺、映画:「マキシム」が押し倒した拍子に事故死) ○「レベッカ」が映画では妊娠したと信じている描写があったり、 ○「ベーカー医師」に「レベッカ」の診察内容を確認に行くメンツが違っていたり、 (原作:「マキシム」に「わたし」が同行、映画:「マキシム」に「フランク」が同行) ○映画では、マンダレーが炎上する場面で、燃え上がる屋敷の中に「ダンヴァース婦人」のシルエットが浮かぶ場面が追加されていたり、 という違いがありましたね。 ちなみに、最後まで「わたし」の名前は明かされないのですが、、、 これは「ダフネ・デュ・モーリア」が「(珍しい)名前を思いつかなかったから」なんでそうです… 意外な理由でしたね。 久しぶりに映画も観たくなりました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「静かな炎天」で車事故の被害者がアフタヌーンティーにはまった本だとあったので。 たぶん、これが名作というものなんだろう。 非常に読みやすかったし、面白かった。 たしか、アガサ・クリスティの作品で、 「コンパニオン」が出て来たことがあった。 犯人だったような気もするが。 金持ちのご婦人が自分の世話や相手をするために雇う 若い女性だが、 召使いではなく、秘書に近いような感じ。 このコンパニオンだった女性が、 ひょんなことからマンダレイと言う邸宅に住む男性の後妻になる。 前妻の名前がレベッカ。 美しく楽しいパーティを開く華やかな女性。 (下巻へ)
Posted by
ひたひたと気味が悪い…でも読むのを止められないです。映画を先に観ましたが原作も面白いです。 主人公はマンダレーにお屋敷を持つマキシムと結婚してこの地にやってきたけど、先妻レベッカの影がどこまでも付き纏ってきておかしくなりそう。レベッカを崇拝するダンヴァース夫人も怖いし。。 やっぱ...
ひたひたと気味が悪い…でも読むのを止められないです。映画を先に観ましたが原作も面白いです。 主人公はマンダレーにお屋敷を持つマキシムと結婚してこの地にやってきたけど、先妻レベッカの影がどこまでも付き纏ってきておかしくなりそう。レベッカを崇拝するダンヴァース夫人も怖いし。。 やっぱり、主人公の名前がどこにも出てこず、「きみ」「あなた」「ミセス・デ・ウィンター」って呼ばれてるな。。 仮面舞踏会の悪意が凄い。下巻も読みます。
Posted by