殺人ライセンス の商品レビュー

今野敏【著】

2016/03/23

今野敏作品で警察もの以外では、初めてのタイプ。なかなか面白かった。トリックは原始的だが、展開的には楽しめる。

2012/06/28

「『殺人ライセンス』というオンラインゲームに基づいて殺人事件がおこる」というあらすじに惹かれて手に取ってみた。

印象としてはライトなミステリー、という感じ。複雑なトリックはなく、また、ミステリーだけでなくインターネットネタから家族やコミュニケーションにまで話題が派生していて読みやすかった。しかし、その内容が「インターネットは悪いものだ、それをやってる若者は得体の知れないものだ」というものになってしまっているのが、2002年出版だからとわかっていても気になってしまう。

また、「殺人ライセンス」に迫るなかで、次のターゲットが身近な人(もしくは自分)だったりとか、ゲームを進めるうちに間違えて成功させてしまったりとか(=殺人が成立してしまう)、そういう展開を期待していたのだがそういうことはなく、あっさりとした幕切れだったという意味でもライトと言えると思う。

2012/01/14

読みやすく読後感もよい。ライトでミステリとしては弱いが、点と点が繋がり線になる快感は押さえていると思う。

2011/09/08

完全犯罪を目指すゲームが、実は本当の犯罪を行うための調査でした的な話になるかと思いきや、実は前々関係なくて唖然とする話。

2009/10/04

ちゃんときれーに纏まっている感じがのっけから心地よく、読みやすかったです。
ミステリー色としては少し薄いのかもしれませんが小気味よい文体がやはりよいです。

私個人的には「あー、コレなんか色々派生してもいい」って感じです。

ドラマにして（徐々に探偵らしくなっていく相沢父やキュウ他）もいいし。アニメにしてもわかりやすくていいし。
ゲームの題材にもいいかなと。

久しぶりに読んだ本だったのと、ライトなところがちょうどよかったのかもしれませんね。

2009/10/07

今野敏の単発作品。
若干、先週読んだ歌野晶午の「密室殺人ゲーム〜」とかぶるかも。
でも、テンポのよさや、2002年にかかれたネット殺人と考えると、さすがです。

2009/10/07

「殺人ライセンス」というオンラインゲームで、標的とされる人物が実在して現実の世界で殺害される、、、という事件を、パソコン･オタクの高校生と、リストラされて私立探偵という忘れかけていた人生の夢を取り戻した中年サラリーマン、その高校時代の友人の現職古参刑事、古参刑事と捜査本部で一緒になった本庁の若い刑事が、最初はギクシャクしながらも最後には人間関係も心が通じ合って、事件も解決するという、いかものの今野ストーリー。

インターネットの話題から、深夜の放送終了後のテレビから人の話し声が聞こえるという怪談話まであって、あれこれ盛りだくさんでしたが、リアリティーという面でインパクトは今ひとつでした。ただ最後まで読んだ後で知ったのですが、本書が２００２年の作品だった事を考えれば、割り引いて見てやったほうが良いかもしれません。

それでも惚れた腫れたのロマンスは、高校生というよりは、中学生ぐらいの設定にしてくれないと、どうにもしっくり来ませんが、いかがなものでしょう？

(2008/4/8)