FISH IN THE SKY の商品レビュー
目新しくはないけど、しっかりまとまっている1冊。 かつて 団地の7階から飛んだことのある僕は 今 老婦人に心を痛め、 かつて 佐倉をフォローした間宮は 今 僕の家でパズルをし、 かつて うそつきさっちゃんの名で知られた佐倉は 今 過去に整理が付けられずにいた。 僕の家に転がり込...
目新しくはないけど、しっかりまとまっている1冊。 かつて 団地の7階から飛んだことのある僕は 今 老婦人に心を痛め、 かつて 佐倉をフォローした間宮は 今 僕の家でパズルをし、 かつて うそつきさっちゃんの名で知られた佐倉は 今 過去に整理が付けられずにいた。 僕の家に転がり込んできた腐れ縁の間宮。 中学校の同級生であった彼らの物語。 どこかでみたような設定・展開でしたが 落ち着くべきところで間違いなく落ち着き 冒険せずしっかりとまとめてくる本でした。 佐倉には幸せになってほしいし、 間宮にはそのポジショニングを大事にしてほしい。 人間は生きていく上で、 今以上の幸せを追求することを忘れちゃいけない。 「……で。七メートルの落下で見た世界に、色はあったか?」 「そうだな……佐倉と一緒だったから、薔薇色」
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話の構成は面白いし、 展開の先が気になって一気に読めた 引き込まれた分、反対に、話の盛り上がりがいまいちに感じた。 続きがあってほしい感じかなぁ
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空を飛んでみたいだなんて 小さいころからずっと思ってきたこと。 野宮のさりげない感じが好き。 救われる嘘と 救われない本当。 嘘をつくことはいけない事… 小さいころからインプットされてきたこと…。 何が良くて悪いのかなんて、自分にはわからないや
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救われる嘘と 救われない本当 静かで満ち足りた狂気を抱える佐倉に もっと早く気付けていたら違ったかな どうかな だけどきっと そんなのはなかなか難しくて それでも優しい薔薇色を見れた 空を飛んだ魚 ふたり
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まず心地よいと思うのは、文章がまっすぐで落ち着いていて美しいこと。「文圧」だとか意味不明のマーケティング用語に踊らされた読みづらいだけの作品がもてはやされる今どき、素晴らしいことだと思う。作中のガラス細工の魚たちの涼しげな印象が、そのまま読後のすがすがしさに。こういう小物や背景描...
まず心地よいと思うのは、文章がまっすぐで落ち着いていて美しいこと。「文圧」だとか意味不明のマーケティング用語に踊らされた読みづらいだけの作品がもてはやされる今どき、素晴らしいことだと思う。作中のガラス細工の魚たちの涼しげな印象が、そのまま読後のすがすがしさに。こういう小物や背景描写の使い方が上手です。いいね、同級生って。次も楽しみにしています。
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雨にしっとり濡れているような、気持ち悪くない意味でのジトっとした感じがある中で、登場人物達がそれぞれ乾きを持っていると思う。それが良い感じに合わさって、爽やかな風を吹き込んでいる。 野宮のキャラが際立っているので、ふっと少し笑ってしまう部分が心地良い。 推敲などの結果なのか、多少...
雨にしっとり濡れているような、気持ち悪くない意味でのジトっとした感じがある中で、登場人物達がそれぞれ乾きを持っていると思う。それが良い感じに合わさって、爽やかな風を吹き込んでいる。 野宮のキャラが際立っているので、ふっと少し笑ってしまう部分が心地良い。 推敲などの結果なのか、多少浮きだってしまっている文等があったのが惜しいけれど、凄く好きな文章なので今後も読みたい作家さんです。
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