王朝物語秀歌選(上) の商品レビュー
後の「新古今」の母胎となる「六百番歌合」を主催し、文化的パトロンでもあった若き政治家九条良経の命により、藤原定家が編纂した物語歌合。左方に「源氏物語」から百番、右方に「狭衣物語」などから百番をセレクトしています。この「物語ニ百番歌合」は、物語は女子供の慰みとする見方から、物語は歌...
後の「新古今」の母胎となる「六百番歌合」を主催し、文化的パトロンでもあった若き政治家九条良経の命により、藤原定家が編纂した物語歌合。左方に「源氏物語」から百番、右方に「狭衣物語」などから百番をセレクトしています。この「物語ニ百番歌合」は、物語は女子供の慰みとする見方から、物語は歌に匹敵する重要な意味があるという見方へと意識変革を促しました。また、後嵯峨帝の后・女官の間では物語熱が昂じ、物語から14百首を編纂した「風葉和歌集」が生まます。こうした文化的潮流の中で、文芸としての物語の地位が向上していったようです。
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なんというか、源氏物語の世界がぐぐっとリアルにせまってくるんですよね、六条の御息所や桐壺、嵯峨院、源氏の君達の息吹が伝わってきます。
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