言語学入門 の商品レビュー
オーソドックスな言語学の入門書です。西田龍雄編『言語学を学ぶ人のために』(世界思想社)と同様、まったくの初心者にはすこしとっつきにくい印象があります。 1975年に刊行された本なので、すこし古さが目につきます。たとえば、認知意味論などの新しい動向には触れられておらず、また統語論...
オーソドックスな言語学の入門書です。西田龍雄編『言語学を学ぶ人のために』(世界思想社)と同様、まったくの初心者にはすこしとっつきにくい印象があります。 1975年に刊行された本なので、すこし古さが目につきます。たとえば、認知意味論などの新しい動向には触れられておらず、また統語論についてもチョムスキー以前の直接構成要素分析と生成文法にともに一章があてられて平行して説明がなされています。 チョムスキー自身の考えもいまだ生成途上だったこともあり、本書だけでその内容を学ぶことはできないのですが、その反面、チョムスキーの言語学が彼以前の言語学に対して革命的な意義をもっていたことが理解できるというメリットもあるのではないかと思います。
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