鏡の中の物理学 の商品レビュー
光子の性質をわかりやすい言葉で説明した科学の名著。 粒子でもあり波でもある光子は直感的に理解するのは難しいけど、ここでは朝永先生はこれを簡易な言葉で小説にして教えてくれる。 しかし、やはり肝心なところは最後にちょこっと触れている程度。これ以上興味ある人は専門書へという形。
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ノーベル物理学賞を受賞した朝永振一郎氏の著作。第一刷は1976年発行。 鏡のなかの物理学、素粒子は粒子であるか、光子の裁判、の3遍からなる。約130ページの薄めの本で、かなり平易に、数式を使わずに書かれた素粒子論入門、とのこと。目に見えない粒子と、古典力学に沿わない事象をイメージ...
ノーベル物理学賞を受賞した朝永振一郎氏の著作。第一刷は1976年発行。 鏡のなかの物理学、素粒子は粒子であるか、光子の裁判、の3遍からなる。約130ページの薄めの本で、かなり平易に、数式を使わずに書かれた素粒子論入門、とのこと。目に見えない粒子と、古典力学に沿わない事象をイメージするのが難しくさらっとは読めなかった。1週間ほどかけて読み、なんとなくわかったような気にはなれたので、同分野の他の入門本や、同著者の他の作品も読んでみたいと思った。言葉遣いはそれなりに古いが、文章が読みやすかった。
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熱力学の時間不可逆性のこと、また素粒子が自己同一性を持たない存在であること、そして位置と運動量の両方を同時には持つことができない、運動の道筋を持たない特別な異なる人間の理解を超えた存在であることを物語風に語るユニークな本。量子力学の入り口を分かり易く説明したものと言える。特に後半...
熱力学の時間不可逆性のこと、また素粒子が自己同一性を持たない存在であること、そして位置と運動量の両方を同時には持つことができない、運動の道筋を持たない特別な異なる人間の理解を超えた存在であることを物語風に語るユニークな本。量子力学の入り口を分かり易く説明したものと言える。特に後半の「光子の裁判」は光子や素粒子のふしぎな存在であることを裁判の形をとって弁護人に説明させるという奇想天外な展開。実はそれが夢であったというオチが凄い!参ったという感じ。しかし、やはり少し難しかった。
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『外界の中になにか奇妙だと感じることを見出して、その印象に対して子どものような無邪気な気持で疑問を抱く。ただ、子どもじゃあないですから、その印象にただ心ひかれるだけでなく、それをもう少し深く掘り下げる必要があるので、その掘り下げをおこなう。そういうところに科学の一つの意味があるの...
『外界の中になにか奇妙だと感じることを見出して、その印象に対して子どものような無邪気な気持で疑問を抱く。ただ、子どもじゃあないですから、その印象にただ心ひかれるだけでなく、それをもう少し深く掘り下げる必要があるので、その掘り下げをおこなう。そういうところに科学の一つの意味があるのじゃあないかと、私は思うわけです』―『鏡のなかの物理学』 奇妙なふるまいを示す量子力学的粒子の性質を平易な言葉で説明する名著、として知られる本書だが、語られている内容をこの本だけで理解しようとするのは容易ではない。量子力学の一般向け解説書のようなものを数冊読んだことがあれば、一つ一つの説明がどこへ向かっていくのかの見通しもつけられるだろうけれど、奇妙な現象を少し風変りに説明されて得心できる人がどれ程いるのだろうかと思う。にも関わらず知の巨人たる朝永振一郎の語りたいことは案外と明確で、伊藤大介が解説で指摘している「何故科学をやろうとするのか」という問いに対する答えこそが本書の主題であろうと思う。 その問いに対する直接の答えが本書に書かれている訳ではいないが、一見見過ごしがちな些細な現象の中にある「何故?」を人間の理解できる形に変換していくこと、それが問いに答える原動力であることは強調されている。たとえそれが人間の直観に背くような一般的(古典力学的)な理解の枠を超えた量子力学の世界であっても同じことだと。その根底にあるのはギリシア哲学風に言えば「真」と「美」の関係性であるように思える。朝永振一郎はどこかプラトン的イデアを追い求めているように見える。 しかし一方で多くの人々は「真」への道程に「美」ではなく「善」を価値基準として採用しがちだ。そのことを「何かの役に立つ」という言い方に置き換えることも可能であろう。暗に朝永が否定している問いに対する答えを、浮世を生きる多くのものはレゾンデートルとして持たされていることをただ否定することは、象牙の塔に依拠する知性としていかがなものか。その点、解説者の伊藤の答えは少し射程の長いものだが、未知のものを解明することの意味に対する問いにうまく答えているように思う。 『ガリレイが実験によってアリストテレスの自然観をやっつけて以来、妥協を許さぬ自然に、その時代の自然観をぶっつけては壊し、新しく作ってまたぶっつけるうちに、馬鹿な事は考えないという意味で人類は利口になってきたのだと思います』―『解説』 是非、解説まできちんと読んでもらいたい一冊。
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量子力学は難しい本を読んでなんとなくわかった気になったりしてみるものだけど、こうして丁寧に噛み砕かれると、ちょっとした齟齬とかに気付く 知らない話は出てこないけど、それをやたら難しく書かずこんなにサラッと話されると、あ、そういうことだっけか、と、色々と考え直すこと多々 ctp...
量子力学は難しい本を読んでなんとなくわかった気になったりしてみるものだけど、こうして丁寧に噛み砕かれると、ちょっとした齟齬とかに気付く 知らない話は出てこないけど、それをやたら難しく書かずこんなにサラッと話されると、あ、そういうことだっけか、と、色々と考え直すこと多々 ctp対称性とか、相対性理論とか、量子力学とかの楽しい話がとてもわかりやすく直感的 めちゃ薄いし。
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光子の裁判 波野光子による二つの窓のある建物への侵入事件裁判。 文章の言い回しが古いので少し読みにくいが、光の二重性を面白い物語にしている。 最後に明らかになった弁護人はディラック。
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【由来】 ・理研の中村先生 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・ 【目次】
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鏡を使って対称性についての説明。光子の振る舞いの不思議を裁判風に解説。素粒子の入門。ノーベル賞受賞者の故朝永振一郎先生の著作。
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物理が全く分からない人向けで、講談社の学術文庫としては取っつきやすいと思うが、内容そのものは量子物理の核になる理論であり、それを身近な例えやかみ砕いた言い回しで伝えようとしてあった。 量子論を誤解なく、かつ分かりやすく伝えるのは難しいと思うが、さすがノーベル賞受賞学者という感じ。
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