1,800円以上の注文で送料無料

ゆたかな国をつくる の商品レビュー

0

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2017/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1999年刊行。著者は中央大学教授(東京大学名誉教授)。著者は水俣病やその患者との直接的なつながりから自身の経済学的発想を大きく転換させた現場主義者。結果として、社会的共通資本という斬新な発想で、環境や教育等一見定量化困難なものにつき、私利とは異質なものとして包含した形での経済学を提唱。教育に関してはやや?マークがつくが、その他の現代社会論は共感するところ大であり、特にバブルにおける融資裏面は実態をかなり正しく洞察。過日の著者逝去に伴い、ETVで著者の思索探訪作品の再放送があったが、その良い補完になった。 炭素税の議論、自動車の社会的費用(つまり各自動車を社会が保持することにより被る損失)の議論など、全く古びていないばかりか、六ケ所村の核燃料再処理・廃棄物保管施設、農業の維持振興と将来性の提示は優れて現代的な課題である。今一度、味読すべき価値ある学者と考える。

Posted byブクログ