誰か故郷を想はざる の商品レビュー
1968年の寺山修司作品を、1973年に文庫化したもの。文庫版は、「誰か故郷を想はざる」に「東京エレジー」を追加した二部構成になっています。 記憶の中でかなり美化されたであろう幼少時代から少年時代を描いた「誰か故郷を想はざる」は、言葉選びのセンスに非凡な才能を感じさせられます。寺...
1968年の寺山修司作品を、1973年に文庫化したもの。文庫版は、「誰か故郷を想はざる」に「東京エレジー」を追加した二部構成になっています。 記憶の中でかなり美化されたであろう幼少時代から少年時代を描いた「誰か故郷を想はざる」は、言葉選びのセンスに非凡な才能を感じさせられます。寺山修司監督映画『田園に死す』の原作、と言ってもいいかもしれません。 競馬、パチンコ、ボクシング、学生運動などについて書かれたエッセイ集の「東京エレジー」は、完全に添え物。「誰か故郷を想はざる」と同じ熱意で読むことはできませんでした。
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悲しすぎず、美しすぎず、詩的で私的でない。みたいな。かなり品を欠いた表現もあるし。それが面白いんだけど。 触ってみるまでわからないものですね。 僕が寺山修二を読むときは、「無頼漢」な気分になりたいときです。
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