小説「聖書」使徒行伝 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
小説聖書三部作の完結編。パウロの人生を聖書から忠実に再現。旧約、新約編に比較し、ローマ時代の世相がよく分かり、現実味をもったストーリーとして面白いものです。新約ではイエスの言葉が生々しすぎてやや白けましたし、旧約では著者の想像に付いて行けない気がしました。使徒行伝はキリスト教拡大の歴史が分かりやすいからでしょうか。また、挿入されているパウロの書簡は読みやすく、パウロの人生と重ねて読むと心に迫ってきます。皇帝ネロの家庭教師セネカからの兄、甥たちへの書簡も登場。パウロとセネカの人生を対比させたことも面白みの一つです。
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小説聖書のシリーズは、原典に忠実でありながら、無理の無いフィクションを上手にはめ込んでいます。 作者は神学の研究者でもあり、背景にある宗教的、政治的事情や当時の風俗などにも明るい。 登場人物の言動は「この人なら確かにこんな感じだろう」と納得できるリアルさ。また、原典ではチョイ役の...
小説聖書のシリーズは、原典に忠実でありながら、無理の無いフィクションを上手にはめ込んでいます。 作者は神学の研究者でもあり、背景にある宗教的、政治的事情や当時の風俗などにも明るい。 登場人物の言動は「この人なら確かにこんな感じだろう」と納得できるリアルさ。また、原典ではチョイ役の人々にも魅力的な人格が加えられていて読み応え十分。 この「使徒行伝編」に描かれたパウロは、まさに私のイメージ通りで感激しました。 とにかく長編なので、途中でバテてしまい、読破に一年かかってしまいました。これが難点と言えば難点です。
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