平成大家族 の商品レビュー
龍太郎と春子は春子の母のタケの介護をしつつ 引きこもりの長男・克郎を悩みに暮らしていた。 するとそこへ事業に失敗した長女の逸子と夫の聡介、 その息子のさとるが転がりこみ、 さらに離婚して妊娠した次女の友恵も帰ってきた。 とたんに大家族となり問題も山積みの緋田家はどうなるのか。 装...
龍太郎と春子は春子の母のタケの介護をしつつ 引きこもりの長男・克郎を悩みに暮らしていた。 するとそこへ事業に失敗した長女の逸子と夫の聡介、 その息子のさとるが転がりこみ、 さらに離婚して妊娠した次女の友恵も帰ってきた。 とたんに大家族となり問題も山積みの緋田家はどうなるのか。 装画:曽根愛 装丁:大久保伸子 家族それぞれの問題が少しずついい方へ向かっていくのは 幸先がよくて、しかもわざとらしすぎないところが好き。 しかしこう視点がころころ変わる文章は苦手です。 章もたくさん設けてあるのだから 1章1人の目線に固定して展開していけば読みやすいのに。
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さすがの直木賞。 ストーリィテーラー。 意外なところへ話を展開させ、ストンと音す。 それにしても、結局、中高年は農業で生きるしかないのだろうか。 そんなことにため息をつきながら、読了。
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最初の章の30ページでもはや息もつけないくらいぎゅぎゅっと詰まった展開で。一気に読みきってしまった! 大家族ではあるけど、家族べったりではないから読みやすい。 さとるの章では、私はもう中学の頃の気持ちを忘れているなと実感したり・・・。 悪い人は誰もいなくて、皆が自分の人生に目...
最初の章の30ページでもはや息もつけないくらいぎゅぎゅっと詰まった展開で。一気に読みきってしまった! 大家族ではあるけど、家族べったりではないから読みやすい。 さとるの章では、私はもう中学の頃の気持ちを忘れているなと実感したり・・・。 悪い人は誰もいなくて、皆が自分の人生に目覚めて一生懸命になっていて、読後の爽快感もひとしお。
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帰国中に読んだ本。以前この人の本を何冊か読んだけれど、文章というか、語り口がすごく好きだなぁ。冒頭に明らかに「時効警察」のことと思われる記述がでてきて、何だか嬉しくなった。
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個人的な状況や主観的な感情をさらりと客観表現するのがうまい。 一歩引いた感じの捉え方のおかげでものすごく限定された条件の感情が独りよがりになっていなくて読みやすかった。
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平成の家族の姿を煮詰めて凝縮。いかにもありそうすぎです。中島さんのユーモアはかなり好み。面白かった〜。 家族って、家族だからこそ遠慮がなくて、家族だからこそ分からないことがあったりして。でもぎゃーぎゃー文句言いながらもなんとかバランス取って仲良くやってたりするもんで。色々大げさに...
平成の家族の姿を煮詰めて凝縮。いかにもありそうすぎです。中島さんのユーモアはかなり好み。面白かった〜。 家族って、家族だからこそ遠慮がなくて、家族だからこそ分からないことがあったりして。でもぎゃーぎゃー文句言いながらもなんとかバランス取って仲良くやってたりするもんで。色々大げさに書かれてるけど、やっぱりどっか「分かるよ〜」って気持ちになるからここまで面白いんでしょうね。明るい家族、理想ですよ。
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大家族という題名から、個人の問題から家族の問題に発展していくとかイメージをしていたが、本作は各個人が自分で動いて解決していき、成長していくが頼もしく感じた。
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緋田龍太郎は歯科の仕事を半ば引退して、悠々自適のはずだったが… 2006年、30歳になる長男・克郎は引きこもり〜ふだん忘れていたその姿を見かけるといらいらする日々。 長女・逸子は夫が破産して三人で転がり込んでくる。 孫息子・さとるは有名私立中学から地元へ転校することになって、いじ...
緋田龍太郎は歯科の仕事を半ば引退して、悠々自適のはずだったが… 2006年、30歳になる長男・克郎は引きこもり〜ふだん忘れていたその姿を見かけるといらいらする日々。 長女・逸子は夫が破産して三人で転がり込んでくる。 孫息子・さとるは有名私立中学から地元へ転校することになって、いじめに脅え、狭い部屋で親と同居する生活から切れて物置に立てこもる。 さばさばしたキャリアウーマンだったはずの次女は、じつは不妊治療に苦しみ、離婚してやはり引き上げてくる。 ぼけかかった母のタケを介護する龍太郎の妻の春子。 こんな大変な家族はいないように思うが、同窓生と会うと、そんなのは大したことないと次々にもっと苦労している例を聞かされ、ほとんど話を封じられる。まあ、そんなもんですか? タケの言動がおかしみを添え、平穏なら一番心配なはずだが、けっこうほっとさせる。 一方、克郎とヘルパーのカヤノとの間に思いがけない愛が… それぞれの視点から本音が語られ、一時は危機的だが、ユーモラスな描写で、徐々に道が開けていく〜救いのある展開。 作者は1964年生まれ。03年、「FUTON」でデビュー。
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2009.06. うまくまとめて走ってく、大家族の転がる日常。それぞれに大小の問題を抱えている家族の、視点を変えて語られるのがうまい。引きこもりの兄(30過ぎ)が、思春期の甥の行動に触発されて、ついに部屋から出る(物置に移動するということだが)というのが、うんうん、と思う。ハッピ...
2009.06. うまくまとめて走ってく、大家族の転がる日常。それぞれに大小の問題を抱えている家族の、視点を変えて語られるのがうまい。引きこもりの兄(30過ぎ)が、思春期の甥の行動に触発されて、ついに部屋から出る(物置に移動するということだが)というのが、うんうん、と思う。ハッピーエンドは、最近嫌いじゃなくなった。
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図書館に、予約していた本を取りに行ったときに、たまたま見かけて、表紙にひかれてたまたま借りたんだけど、おもしろかったです。 あ〜なるほど、「大家族」って、こういう構成もあるんだなぁと思いました。 どれもこれも、イマドキの家庭には起こりそうなことで、その当事者それぞれの気持ちもよく...
図書館に、予約していた本を取りに行ったときに、たまたま見かけて、表紙にひかれてたまたま借りたんだけど、おもしろかったです。 あ〜なるほど、「大家族」って、こういう構成もあるんだなぁと思いました。 どれもこれも、イマドキの家庭には起こりそうなことで、その当事者それぞれの気持ちもよくわかって、すごく読みやすかったしヒットでした。 そして、細かいところが結構おもしろい。 さとるが友達のことを話すときにしていた「類人猿みたいな顔」とか。 この作家の本は初めて読みました……と思って今調べたら、「ツアー1989」というのを、以前に購入して、最後まで読めずに売ってしまったことがありました……。 これはとても読みやすかったのに、あれは読みにくかったよなぁ……。
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