人生を物語る の商品レビュー
ブルーナー(Bruner,E.M.,1984)は、3種類の生を区別しました。「生きられた生(life as lived)」は、現実に起こっていること、外的な行動のあらわれで、第三者によっても把握できるものです。「経験された生(life as experienced)」は、当事者主...
ブルーナー(Bruner,E.M.,1984)は、3種類の生を区別しました。「生きられた生(life as lived)」は、現実に起こっていること、外的な行動のあらわれで、第三者によっても把握できるものです。「経験された生(life as experienced)」は、当事者主体のイメージ、感覚、感情、欲望、思想、意味などから成立しています。経験は記憶され、回想されることによって新たな経験を生きることになります。私たちは何度も経験を生きるのです。「語られた生(life as told)」は、語り手のライフストーリーで、語りの行為の文化的慣習、聞き手との関係、社会的文脈などによって左右されます。彼は、第3の「語られた生」のみをライフストーリーとみなしています。私は、後に示す図のように、「語られた生」の一部と「経験としての生」をライフストーリーとみなし、「語られた生」の一部(聞き手との関係、社会的文脈など)を「語り行為」として区別したらどうかと考えています。(pp.15)
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