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計算力学 の商品レビュー

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2022/11/13

筑波大学の大学院科目「計算力学特論」の教科書。 有限要素法の詳解と、関連手法の紹介。 物体の挙動を計算する手法を複数まとめる。概要を示すのみで紹介までにとどまるが、その中にあって有限要素法には特に注力され例題を挙げながら詳細な計算が解説される。形状関数の説明が丁寧で、Bマトリク...

筑波大学の大学院科目「計算力学特論」の教科書。 有限要素法の詳解と、関連手法の紹介。 物体の挙動を計算する手法を複数まとめる。概要を示すのみで紹介までにとどまるが、その中にあって有限要素法には特に注力され例題を挙げながら詳細な計算が解説される。形状関数の説明が丁寧で、Bマトリクスの構成が理解しやすい。 ソースコードは例示されないものの、要素行列から全体行列を組立てる計算過程を順を追って丁寧に示しており、参考にしながら自力で有限要素法プログラムを組めるようになった。ただし細かいプログラミングのテクニックは書かれていないので、工夫や試行錯誤は必要だろう。とはいえFEMソフトの中身の理解に特化したところが非常に良く、任意形状の板材の変形をシュミレーションできるようになる。 理屈の説明に少々ラフなところがあり、弱形式といった用語ですら記載が無いが、そのぶん変に説明臭く無くすんなり理解しやすい。低次要素でも近似が事足りるカラクリや、既知数を分離する処理について他書よりもわかりやすかった。 目次 ○計算力学とは 1.計算力学の役割 2.手法の全体像 ○差分法 3.微分方程式の差分近似 4.差分方程式による求解 ○有限要素法 5.基本的な考え方(重み付き残差法) 6.一次元問題 7.二次元問題 8.弾性問題 ○粒子的手法 9.物体を粒子の集まりとしてとらえる 10.連続体を粒子的に解く ○ソフトコンピューティング 11.計算力学と知識工学との融合 12.逆問題と最適化への適用 ○大規模解析 13.並列計算の基礎 14.並列計算の実際 ○計算力学の将来 15.可能性と課題

Posted byブクログ