エデンの東(2) の商品レビュー
著者の祖父サミュエルが住むサリーナスに、アダムとその妻キャシーがやってくることで、二つの家族間に関係が生まれる。 とすると、この話は事実に基づいているのかと想像されるも、双子を生んだ後のキャシーの悪人ぶりが桁外れで、現実であって欲しくなく。 一巻の時から極悪人だったけれど、この二...
著者の祖父サミュエルが住むサリーナスに、アダムとその妻キャシーがやってくることで、二つの家族間に関係が生まれる。 とすると、この話は事実に基づいているのかと想像されるも、双子を生んだ後のキャシーの悪人ぶりが桁外れで、現実であって欲しくなく。 一巻の時から極悪人だったけれど、この二巻では彼女の悪役ぶりに更に磨きがかかっている。これだけの悪は他作品でもなかなか無いと思う。 双子に命名する末尾の場面で、聖書のカインとアベルの物語が語られ、本作がそれを下敷きに書かれているのだと気付いた。 双子の運命を見るために、第三巻へ
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思ったより身近に読めることができる。家族の愛情と憎しみを昔の話ではなく、今この現代にも通じる話として捉えて離さない。これは確かに名作と言って差し支えないだろう。
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強く、あたたかく、優しい。スタインベックに夢中。自分の足で立つ事を生きる事と呼び、人のものは欲しがらず、必要なものだけを求め、他者を認め、自分自身の範囲・輪郭というものをくっきりと持って生きる、そういう姿。私に何一つ無いものでもあるが。 ぐじゃぐじゃした、びらびらした、ねとねとし...
強く、あたたかく、優しい。スタインベックに夢中。自分の足で立つ事を生きる事と呼び、人のものは欲しがらず、必要なものだけを求め、他者を認め、自分自身の範囲・輪郭というものをくっきりと持って生きる、そういう姿。私に何一つ無いものでもあるが。 ぐじゃぐじゃした、びらびらした、ねとねとした文学にもう吐き気がしている今となって、初めて得た、美味しい水と空気、焼いてオイルと塩をふっただけの料理、そういうもの。 そしてこの巻、(青臭いと言わば言え)、最初から最後までロックが鳴り響いている。こういうものを確かにそう呼んで来た。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
お父さんの言うとおり兵隊になったアダムくんが、遺産で大金持ちになり、とんでもない悪女にひっかかって(生まれたお子ちゃまを捨てて出て行くためにアダムくんを射撃する!)失意のどん底から立ち直るまでのお話。 しかし、悪女さんがスゴイ。 悪いことをするには焦りは禁物! 怪しまれないように自分も実際に毒を飲んで被害者を演じる。 後半、失意のアダムくんを復活させるのに聖書の話が出てくるんだけど、そのカインとアベルのお話のシーンがとても良かったです。 神の望むものを察することができなかっただけなのに、拒絶されたことから怒り、拒絶の報復として罪を犯し、それに対して罪悪感を抱くってとこ。 すぐ怒っちゃいけないってことだね。 (違う?) すごく読みやすい本です!
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米国の歴史は教科書で学べても、米国人の思想や宗教との関わりまでは理解できない。今から60年前に書かれたこの小説には、西へ向かう人々の希望や絶望、罪や願いが余すところなく描かれている。アメリカ生まれの辮髪の中国人の使用人リーの深い思想には好感がもて、旧約聖書をなぞるように運命に導か...
米国の歴史は教科書で学べても、米国人の思想や宗教との関わりまでは理解できない。今から60年前に書かれたこの小説には、西へ向かう人々の希望や絶望、罪や願いが余すところなく描かれている。アメリカ生まれの辮髪の中国人の使用人リーの深い思想には好感がもて、旧約聖書をなぞるように運命に導かれるトラスク家の人々の行く末にも目が離せない。
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順調に読み進んでおります! ・チャールズ・トラスク出てこない(悲) ・キャシーこわい!こわい!こわいよー ・キャシーと話をつける保安官かっこいい ・アダム・トラスク結構むかつく ・ライザファンです 台所でお小言いわれながらライザのお手伝いしたい!お小言とかお説教聞きながらライザが...
順調に読み進んでおります! ・チャールズ・トラスク出てこない(悲) ・キャシーこわい!こわい!こわいよー ・キャシーと話をつける保安官かっこいい ・アダム・トラスク結構むかつく ・ライザファンです 台所でお小言いわれながらライザのお手伝いしたい!お小言とかお説教聞きながらライザが作ったごはん食べたい。
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アダム・トラスクは妻キャシーと共に、カリフォルニア州サリーナス盆地に入植。父の遺産で肥沃な土地と農場を取得。妻のために「エデンの園」を築くことを夢見る。身ごもったキャシーはサミュエル・ハミルトンの手により、双子の男児を出産。その後、キャシーは拳銃でアダムの肩を撃ち、屋敷から逃走。...
アダム・トラスクは妻キャシーと共に、カリフォルニア州サリーナス盆地に入植。父の遺産で肥沃な土地と農場を取得。妻のために「エデンの園」を築くことを夢見る。身ごもったキャシーはサミュエル・ハミルトンの手により、双子の男児を出産。その後、キャシーは拳銃でアダムの肩を撃ち、屋敷から逃走。 妻に去られてから一年半、アダムは廃人同様の日々。中国系米国人の召使いリーにより、双子の男児は世話されていた。サミュエルに殴られて失意の底から生還したアダムは、無視していた双子を名づける。一人はケイレブ、もう一人はアロン。 トラスク邸を脱出したキャシーはケイトと名乗り、キングシティで売春宿を営むフェイの許に転がり込む。娼婦としての才能を発揮したケイトは、フェイの信頼を獲得。フェイの遺産相続人に指定される。ケイトの企みで、日々命を縮めて行くフェイ。フェイの最期が目前に迫る。
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父の遺産で農場を購入したアダム。サミュエル、リーとの関係。キャシーの出産。アダムの元から消えたキャシー。生まれた双子に名前をつけないアダム。キャシーのその後の生活。 市川図書館 2009年10月4日読了
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本当に恐ろしい女だ。 本当にこの話がどこに行きつくのかはらはらとしてしまう。 2巻で多くのことに変化が起き、 アダムの身にも、アダムのキャシーの子供の双子たちにも 大きな影を落とす事件が起こります。 この本においてリーとサミュエルは、人間の良心であり、 そしてこの解釈...
本当に恐ろしい女だ。 本当にこの話がどこに行きつくのかはらはらとしてしまう。 2巻で多くのことに変化が起き、 アダムの身にも、アダムのキャシーの子供の双子たちにも 大きな影を落とす事件が起こります。 この本においてリーとサミュエルは、人間の良心であり、 そしてこの解釈は傲慢であるかもしれないけれど、人間の深く根ざした暗さへの挑戦である。 と大げさだがそう思った。 本当にいてくれてよかった。 いなければ、この話は本当に救われない話であった。 そしてライザがいて本当にいて良かった。 1巻では、なんとも思わなかった存在であったけど、心が折れそうなサムには、 救いであった。 ライザの宗教の信仰の仕方は、現実的すぎておもしろかったかれど、 きっとあれは自分の中の神様を真実として信じる以上に存在しているから きっとあれだけの現実を生きれるのだ。 そしてそのような人間がサムには必要だった。 いい夫婦だ。 いろいろレビューを読もうかとも思ったが、 人の意見にどうしても影響されてしまうので、しばらくこのまま たまに思い出しては考えてみたい。
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