理想主義者 の商品レビュー
今は亡きNOAHの社長でもあった三沢光晴の一冊。 改めて、プロレスに対してストイックでひたむきに取り組んでいたことが良くわかった。
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故 三沢光晴氏の著書。勝負や人生に関する名言が数多く残されていた。氏の偉大さを感じずにはいられない。
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2009年6月13日に、試合中に相手選手からのバックドロップを受け、頚髄離断で死亡。46歳の若さでした。 三沢光晴氏が、「プロレスの理想とは?」という思いを、熱く語った本です。 私にとって、プロレスとは、常に進化していかなければならない競技であり、我々プロレスラーとファン...
2009年6月13日に、試合中に相手選手からのバックドロップを受け、頚髄離断で死亡。46歳の若さでした。 三沢光晴氏が、「プロレスの理想とは?」という思いを、熱く語った本です。 私にとって、プロレスとは、常に進化していかなければならない競技であり、我々プロレスラーとファンがともに夢を抱き、一体となって、満足できる世界を創りだしていくものだと考えている。 プロレスをよく知らない素人は、「プロレスって、ショーだから」と思うことがよくあります。 「なぜ、相手がコーナーポストに登って、飛び降りるまで待っているの?」という疑問。 登っている間に逃げればいいのに、なぜわざわざ待って、まともにボディプレスを受けてしまうのかと思います。 その答えは、「下手に動くと逆にやられてしまうから」。 中途半端に避けると、相手の膝などが思いもかけないところに乗ってしまうこともあり、まともにくらうよりも深いダメージを受けることがある。 来るとあらかじめわかっている攻撃には、当たる部分の筋肉を堅くしておけば、ダメージをくらわないのだそうです。 また、避けることだけを考えるなら、相手がコーナーポストに登りはじめたときに、ゴロゴロと転がって、遠くへ逃げてしまえばいい。 だが、実際にそれをするにはあまりにも無様だ。 「プロレスラーとファンがともに夢を抱き……」というプロレスの理想に抵触しまうわけですね。 彼が求める「プロレスの理想」は、達成が難しい二律背反なのかもしれません。 K−1やプライドなどの総合格闘技は、勝利至上主義であり、観客のために試合をするという意識はあまりないと、彼は考えます。 しかし、プロレスラーは、「勝負には勝たなければならない」。 さらに、「勝利という結果だけでなく、観客を満足させるファイトが求められている」 魅せるファイトを見せるためには、プロレスラーには、自分が攻撃するばかりではなく、相手からの攻撃も受けとめなければなりません。 そのダメージを最小限にするための「受け身」の技術が必要不可欠なのです。 この本で、三沢光晴氏が紙幅の大半を使って語り尽くそうとしたのは、理想のプロレスを実現するためには、選手一人一人が「受け身」を完全にマスターしなければならないという、受け身の重要性でした。 「受け身」なくして、プロレスなし。 これほど、受け身を重視してきたレスラーを襲った、たった一回の失敗。 結果、「受け身の天才」と言われた不世出のレスラーはこの世を去りました。 最後の試合で、観客を満足させることができなかったこと。 痛恨の試合であったと、三沢氏は臍を噛む思いでしょう。
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