ギリシアの政治思想 の商品レビュー
古代ギリシア世界の草創期からソフィストたちが活躍したアテネの全盛期、紀元前4世紀の代表的理論家、ヘレニズム期の政治思想とローマにおけるその受容を総合的に扱う。プラトン、クセノポン、アリストテレス、イソクラテスという紀元前4世紀の、特にテクストがよく残っている理論家たちに関しては、...
古代ギリシア世界の草創期からソフィストたちが活躍したアテネの全盛期、紀元前4世紀の代表的理論家、ヘレニズム期の政治思想とローマにおけるその受容を総合的に扱う。プラトン、クセノポン、アリストテレス、イソクラテスという紀元前4世紀の、特にテクストがよく残っている理論家たちに関しては、都市国家内部における社会的・経済的・政治的危機に対する応答として、彼らが王政的な国制を正当化するに至ったというかたちでまとめられており、この見解には異論も多かろうと思う。とはいえ、ヘロドトスやトゥキディデスといった歴史家や、ギリシア政治思想を吸収して独自の理論化を試みたポリュビオスやキケロにも要点を得た解説が施されている点は、古典古代全体の政治思想を知る上で有益である。
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