1001秒の恐怖映画 の商品レビュー
「異形コレクション」他、アンソロジストとしての活躍が目立つ著者の、初のショートショート集(の文庫版)。怪奇映画に対する著者の偏愛ぶりがそれこそケレン味たっぷりに出ているので、それが鼻についてしまう人には向かないかもしれない。 元ネタが解題で詳しく載っているが、知っていた方がより面...
「異形コレクション」他、アンソロジストとしての活躍が目立つ著者の、初のショートショート集(の文庫版)。怪奇映画に対する著者の偏愛ぶりがそれこそケレン味たっぷりに出ているので、それが鼻についてしまう人には向かないかもしれない。 元ネタが解題で詳しく載っているが、知っていた方がより面白かったのだろう。知らなくとも巻末の解題を読んでいるだけで楽しめなくもないけれど。
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長年の探索本だけあって、感激もひとしお。小説コーナーしか探してなかったのが失敗だったのか。なんせ、映画コーナーに入ってたもの。でもそれも的はずれというわけではない。というのも、これはショートショート集であると同時に、ホラー映画のガイドブックでもあったのだから。知らなかった……。 ...
長年の探索本だけあって、感激もひとしお。小説コーナーしか探してなかったのが失敗だったのか。なんせ、映画コーナーに入ってたもの。でもそれも的はずれというわけではない。というのも、これはショートショート集であると同時に、ホラー映画のガイドブックでもあったのだから。知らなかった……。 題材となっている映画は、どちらかといえばレトロでマニアックなものが多い印象。見たことのある映画は少なかった。それでも解説があるし、それを見ずとも普通のホラーショートショートとして楽しめるし(映画知ってたほうがわかりやすいのはもちろんなのだけど)。一冊で二度美味しい、とてもお得な感じの一冊。絶版のまま埋もれさせるには惜しいなあ。 (追記:文庫版) 文庫版で復刊! 脚注がかなり新しくなってるなあ。 そうか、洋画ホラーだとヒロインは悲鳴を上げるけれど邦画ホラーでは硬直しちゃう、てのに納得。たしかになあ、実際そんなとっさに悲鳴上げられなさそうだし。なので邦画のほうが現実感ある分、怖く感じるのかもね。
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ホラー映画しかも由緒正しき怪奇映画や怪物映画を題材に描かれています。話の中にも固有名詞がばんばん出てきて、好きな人には堪らないでしょうね。で、僕はというとほとんどの作品を観てないんですな。しかし作者はそんな読者のために詳細な解題を用意してくれました。これだけ読んでもホラー映画のコ...
ホラー映画しかも由緒正しき怪奇映画や怪物映画を題材に描かれています。話の中にも固有名詞がばんばん出てきて、好きな人には堪らないでしょうね。で、僕はというとほとんどの作品を観てないんですな。しかし作者はそんな読者のために詳細な解題を用意してくれました。これだけ読んでもホラー映画のコラムエッセイとして楽しめるかと。ホラー映画が観たくなる、そんな本です。
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古今東西のホラー映画、SF映画をモチーフに綴られた 全39編から成るショートショート集。 ホラー&SF映画専門誌「日本版ファンゴリア」に掲載された作品群で かなりマニアックな映画が題材になっているため 敷居が高く元ネタを知らないと判りにくい作品もある。 そこで巻...
古今東西のホラー映画、SF映画をモチーフに綴られた 全39編から成るショートショート集。 ホラー&SF映画専門誌「日本版ファンゴリア」に掲載された作品群で かなりマニアックな映画が題材になっているため 敷居が高く元ネタを知らないと判りにくい作品もある。 そこで巻末に題材となった映画についての「解題」がある。 これが本の三分の一を占めるほどの分量があり 海外ホラーだけではなく日本の怪談や怪獣映画、 テレビのウルトラシリーズまで言及している内容の濃さ。 これだけでもシネマ・エッセイとして楽しんで読める。 第二部の「異形の夢十夜」などはこれだけ読んでも幻想譚として 面白いのだが「解題」を読むと作品の意味ががらりと変わってしまう。 怪奇なイメージや恐怖に満ちていても抒情的で美しい文章は どこか懐かしくてもの哀しい読後感を残す。 「あとがき」で作者がショートショートについての思い入れを 語ってるのも嬉しいし、和田誠のカバーイラストも含めて 丁寧な作りが伝わってくる内容の濃い本。 おかげでショートショート集にしては読むのに時間が掛かった。
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