ヒトラーとナチズム の商品レビュー
ヒトラーとナチズムについてその勃興から終焉までと、ヒトラーやナチスを出現させ権力を握らせたものの思想的背景を比較的簡易に記した著作。チェンバレンやニーチェ、ワーグナー、ハウスホーファー、などが思想的基盤としてあげられ人種主義についてはダーウィン、ゴビノーらが言及される。犠牲者の...
ヒトラーとナチズムについてその勃興から終焉までと、ヒトラーやナチスを出現させ権力を握らせたものの思想的背景を比較的簡易に記した著作。チェンバレンやニーチェ、ワーグナー、ハウスホーファー、などが思想的基盤としてあげられ人種主義についてはダーウィン、ゴビノーらが言及される。犠牲者の数や人名表記などが今日一般的なものと違ったりするが第三帝国通史としては及第点か。訳はこなれており読みやすい。入門書的位置づけで推奨はできる。 今日では一般的な、普通のドイツ人の積極的な協力の存在や、ホロコーストについては意図派、機能派に分類する以前の概略のみで詳しくはないので上記の通り、近現代ヨーロッパ史の劇的にして残任陰惨を極めながら今日に地続きであるところの第二次世界大戦(のヨーロッパ方面)やヒトラー、ナチス、ナチズム、第三帝国にあくまで批判的見地から興味を持ち始めた人に特に勧めることができる著作と言えよう。より詳しいことは各方面別の概説書、通史、学術書、回想録などに進む原点の一つになりうる簡略さで高校生くらいに勧めたい。
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