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ある出稼石工の回想 の商品レビュー

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2016/12/24
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1997年刊行(底本1895年・1976年刊)。  激動の19世紀フランス。  フランス革命の徒花というべきナポレオン帝政の開始に始まり(1804年)、ルイ18世の王政から七月革命(30年)、続いて48年の二月革命による第二共和政を経て、ルイ・ナポレオンによる第二帝政の開始(51年)。  そして、70年の普仏戦争の開戦を迎え、75年の第三共和政へと進んでいく。  とまあ政治権力がそれこそバレーボールのサーブ権の如く彼方此方に変転していったが、その19世紀1815年に貧しい労働者階級の子として誕生し、98年に没した著者の自叙伝である。  確かに、若年期は石工として生計を立てていたが、父の教育と後の独学で識字力を習得。後には、労働者階級を代表する議員として活躍したが、第二帝政のクーデターに巻き込まれ、国外追放・英国亡命という波乱の生涯を送った人物でもある。  とはいえ、本書はその政治的軌跡を回想したものではない。若かりし頃の苦労や結婚話、あるいは19世紀の労働者階級が集会・結社の自由、表現の自由を認められず、ましてスト権などの労働基本権を有しない中、辛酸を舐める様を描写するが、それが実に生々しい。  その中で印象深いのは初等教育の在り方。この拡充が、長期的に見て様々な利益を民衆に与え、一番意義深いことを感得できるだろう。  著者自身、私塾的な教育機関を立ち上げているのも感服すべき。もちろん、私塾開校は、自らの貧困生活の脱却目的というのが振るっているけれど…。  本作と直接関係はないが、「ベルばら」ラストが激動のフランスの始まりでしかなかったという当たり前の事実に気づかされる。

Posted byブクログ

2009/10/04

借金完済は凄い。 当時の空気詳しくないからちょっとあれだったけど。 人名も知名も全部チンプンカン\(^o^)/

Posted byブクログ