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イワナをもっと増やしたい! の商品レビュー

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2018/10/29

フライフィッシャーは釣り師という種族の中でも変わり種で、ちょくちょく「釣りたいから釣らない」ということをやる。禁漁やレギュレーションは律儀に守るし(例外はいるんだろうが)、釣るだけ釣って魚をできるだけ傷つけずにそのまま逃がす「キャッチ&リリース」という風習は、知らない人が見たら、...

フライフィッシャーは釣り師という種族の中でも変わり種で、ちょくちょく「釣りたいから釣らない」ということをやる。禁漁やレギュレーションは律儀に守るし(例外はいるんだろうが)、釣るだけ釣って魚をできるだけ傷つけずにそのまま逃がす「キャッチ&リリース」という風習は、知らない人が見たら、え、魚を大切にするのなら、最初から釣らなければいいんじゃ、と思うだろう。もっともだ。 魚の生態に興味を持つ割合も高い。魚は好き嫌いがあるのだろうかと、ハエに辛子を塗って魚にあげてみたフライフィッシャーの話を読んだことがある。ちなみに辛子ハエも魚はうまそうに食べたそうだ。ぼくは渓流魚が魚卵を模したフライ(エッグ)で釣れるのが不思議で、渓流魚の食性を調べたいと思っている。同種の卵をむしゃむしゃ食べちゃったら種族として立ち行かなくなるはずだ。もしかしたら異種の卵を狙うのだろうか?  ちなみにこういう傾向の背景には、地球に優しい系の崇高な動機があるわけではない。単に綺麗な魚がいっぱい釣りたいだけだ。 このへんが行き過ぎる?と、今度は魚を増やすにはどうしたらいいだろうと考え出す。本書には禁漁がイワナの数に与える影響や、どのような場所を禁漁にすればよいか、イワナの産卵床を作ってやる方法などが書いてある。「フライの雑誌」にちょくちょくイワナの産卵床を作る話が出てくるのは、本書が元なんだろうか。 一般書なので、もうちょっと知りたいのに、というところで終わってしまったり、今ひとつ散漫な印象は拭えないが、渓流魚、しかもイワナという一種についてまとめてある本は貴重で、面白かった。

Posted byブクログ

2011/09/14

渓流魚の人工産卵場を造成する技術を国内で初めて開発した信州・伊那谷生まれの中村智幸氏が著した本。 イワナの生態についての研究成果がさらりと書かれていますが、これらの調査には膨大な時間と並々ならぬ努力の跡が感じられます。 発眼卵放流を支流上流で行うことは、むしろ天然魚を減らしてし...

渓流魚の人工産卵場を造成する技術を国内で初めて開発した信州・伊那谷生まれの中村智幸氏が著した本。 イワナの生態についての研究成果がさらりと書かれていますが、これらの調査には膨大な時間と並々ならぬ努力の跡が感じられます。 発眼卵放流を支流上流で行うことは、むしろ天然魚を減らしてしまう結果になるそうです。 「手間はかかっても、自然の産卵を助け、天然魚を増やしたい」との発想から、「人工産卵場をつくる」という手間と時間がかかる方法を実践している姿に、渓魚を遠くから見つめるようなやさしい愛情を感じます。 行間からは「イワナを増やし、残したい」との思いがビシビシと伝わってきます。 全ての釣り人・自然愛好家に読んでほしい一冊です。

Posted byブクログ

2009/11/18

イワナの生態や渓流でのゾーニング、産卵場の作り方など、いろいろ載ってます。 生態の人からすると水産的な考え方だなーなんて思います。 が、好きな人が読めば、間違いなく面白い本です。

Posted byブクログ