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私的生活 の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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なんだかよくわからな…

なんだかよくわからないまま、お坊ちゃま?と結婚した女性の、幸せそうな生活です。心の中で色々なことを考えているけれど、相手との関係を気遣って言葉に出さない・・。古い小説だけれど、今でも男女の関係は全く変らないなあ、と感慨深い。裕福な生活の象徴として登場する「大きな海綿」、この小説を...

なんだかよくわからないまま、お坊ちゃま?と結婚した女性の、幸せそうな生活です。心の中で色々なことを考えているけれど、相手との関係を気遣って言葉に出さない・・。古い小説だけれど、今でも男女の関係は全く変らないなあ、と感慨深い。裕福な生活の象徴として登場する「大きな海綿」、この小説を読んでから、私もバスタイムに使っています。

文庫OFF

2018/12/10

男性はどうしてもこの作品の乃里子のような色気があって自由な女性に惹かれます。そして結婚して不幸になるのです。 田辺聖子さんは、夫婦2人でほくそ笑み、2人で他人のワルクチをいいあい、2人で陰謀をもくろむ。そんな夫婦なんて大嫌いだとおっしゃってました。まことにそういうもの...

男性はどうしてもこの作品の乃里子のような色気があって自由な女性に惹かれます。そして結婚して不幸になるのです。 田辺聖子さんは、夫婦2人でほくそ笑み、2人で他人のワルクチをいいあい、2人で陰謀をもくろむ。そんな夫婦なんて大嫌いだとおっしゃってました。まことにそういうものですが、巷の手垢に染まらないそういう生き方を続けられる人が世間にどれくらいいるでしょう。 田辺聖子さんは、やはりエッセイが一番ですね。

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2014/04/26

もう何回読んだかな。 多分5、6回は読んでると思うけど、何度読んでも面白い。 「言い寄る」からのこのシリーズは田辺聖子さんの中でも特に大好き。 この本の中ではリッチで毎日剛とイチャイチャすることが楽しくて仕方なかったのに、これってお芝居?私ってちょっと無理してる?と気付き始め...

もう何回読んだかな。 多分5、6回は読んでると思うけど、何度読んでも面白い。 「言い寄る」からのこのシリーズは田辺聖子さんの中でも特に大好き。 この本の中ではリッチで毎日剛とイチャイチャすることが楽しくて仕方なかったのに、これってお芝居?私ってちょっと無理してる?と気付き始めてから、敢えて見ないようにしてた剛とのズレが修復できないところまで来て、ついに破綻するという、ものすごい衝撃を与えられる。 昭和51年に書かれた本なのに、全然古くなく、いつ読んでもショッキングでぼうっとしてしまう。 本当に面白い。

Posted byブクログ

2012/12/06

男と女が上手くやっていくために芝居が入る。もう無理ってなった時、芝居だと知らなかった方は辛いよねぇ。ちょっとずつ忍びよる限界がリアルで面白い。

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2012/09/06

「言い寄る」の続編。乃里子は剛と結婚。ゴージャスな新婚生活を送り、剛のあふれる愛情を浴びている。幸福の絶頂にいる乃里子で話は始まる。一人称で乃里子の生活、心情が語られ、彼女の好きなもの、興味の対象等が表現される。その好きなもの、こと、興味の対象を表現している文章を読んでいくと、ま...

「言い寄る」の続編。乃里子は剛と結婚。ゴージャスな新婚生活を送り、剛のあふれる愛情を浴びている。幸福の絶頂にいる乃里子で話は始まる。一人称で乃里子の生活、心情が語られ、彼女の好きなもの、興味の対象等が表現される。その好きなもの、こと、興味の対象を表現している文章を読んでいくと、まるで現代の「源氏物語」「枕草子」のようである。この小説に出てくる日常の細かなこと、ささやかな楽しみが著者の言葉によって語られると本当に「なるほどそうだ」と共感する。これこそ田辺聖子のの真骨頂であろう。 しかし剛との甘い生活は続かない。大きな事件が起こるわけではなく、日常の中に潜む小さな違和感が最終的に二人を離してしまう。それを言葉で表現していく著者の巧みさ!男女の関係が破局を迎えるのはこのようなことなのだろうと感じ入った。 三部作なので「苺をつぶしながら」も読もう。

Posted byブクログ

2011/07/31

かわいい装丁のほうを買ったからこっちのは人にあげてもいいんだけれど 今のところわたしが本をあげられる範囲に田辺作品の良さを見いだせている人がいないのが残念。 ちょっと古くさいのに目をつぶって読んでもらったら絶対にはっとする作品がたくさんあるのにな。

Posted byブクログ

2010/03/20

すこしの違和感が、完全なズレになりやがて別れ…の過程がすごくリアル。田辺聖子独特の、かんさい弁での掛け合いのテンポのよさがすき いつも物の例えが、しゃれてて納得!て思える これが、あたしが生まれる前の作品だというのに、すごくセンスがいい。

Posted byブクログ

2009/11/11

30過ぎで自立して仕事をしていた女が、年下でお金持ち旦那さんとの結婚ごっこからある日目を覚まして、自分を取り戻すためにまた一人に戻って行く話。というとても現代的なストーリーだけど、実はこの本が出版されたのは1981年。今から30年近くも前なのだ。しかし、読むとほんの今さっき書かれ...

30過ぎで自立して仕事をしていた女が、年下でお金持ち旦那さんとの結婚ごっこからある日目を覚まして、自分を取り戻すためにまた一人に戻って行く話。というとても現代的なストーリーだけど、実はこの本が出版されたのは1981年。今から30年近くも前なのだ。しかし、読むとほんの今さっき書かれたかのように、しっくり来る。 30年経ってもまったく古くさくならない著者の感性には驚きしきり。

Posted byブクログ

2009/10/04

結婚3年の夫婦の物語なのですが、私は最初から「この二人、大丈夫なのかなぁ〜」と心配しながら読んでおりました(笑) 田辺聖子の文章は、本音の部分が言葉として細かく描写されているので分りやすいし、しかも面白い。

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2009/10/07

田辺聖子さんの代表作として挙げられている本。やっと読みました。すこぶる面白かったです。他人と一緒に暮らしているなら多かれ少なかれ乃里子のように自分の<私的生活>の分量を少なくして相手に合わせたり、逆に合わせてもらっていたりするのではないでしょうか。男性がこの本を読んだらどう思うか...

田辺聖子さんの代表作として挙げられている本。やっと読みました。すこぶる面白かったです。他人と一緒に暮らしているなら多かれ少なかれ乃里子のように自分の<私的生活>の分量を少なくして相手に合わせたり、逆に合わせてもらっていたりするのではないでしょうか。男性がこの本を読んだらどう思うか興味がありますが、自分のオットに読んでもらって感想を聞くのは、おばけが出てきそうな気もしてはばかられます。中杉サンの、「そうと知らんかった人は、かなわんやろうなあ」という言葉が、深いです。

Posted byブクログ