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情事 の商品レビュー

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15件のお客様レビュー

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2009/10/04

誰かを愛する事 愛して愛してどうしようもなくなる事 愚かな事 えげつない事 切ない事 めくるめいて悦ばしい事 秘めて苦しい事 官能にうちふるえる事 そんな事のひとつひとつが、 研がれた美しいナイフのように 体の細部を突いてくる 野生の獰猛のごとく 体中をすばやくめぐる 情事...

誰かを愛する事 愛して愛してどうしようもなくなる事 愚かな事 えげつない事 切ない事 めくるめいて悦ばしい事 秘めて苦しい事 官能にうちふるえる事 そんな事のひとつひとつが、 研がれた美しいナイフのように 体の細部を突いてくる 野生の獰猛のごとく 体中をすばやくめぐる 情事のごとく耽溺しぬきたい小説 忘れ得ない一冊

Posted byブクログ

2009/10/04

ねっとりと甘い。 心にささった棘からじわじわ膿がでてくるような 大人のけだるい甘さが漂っている。まだ腐りきってない濃厚で でも鼻をそらすことのできない芳香。 ふと主人公の年代が自分とばっちりとかぶっているのに 気づいて愕然とする。こう展開のは、「大人」な空間故だと 思っていたのに...

ねっとりと甘い。 心にささった棘からじわじわ膿がでてくるような 大人のけだるい甘さが漂っている。まだ腐りきってない濃厚で でも鼻をそらすことのできない芳香。 ふと主人公の年代が自分とばっちりとかぶっているのに 気づいて愕然とする。こう展開のは、「大人」な空間故だと 思っていたのに、気がつけば自分もその領域にいる。 こういうシナリオが非日常に感じない 自分にちくんとする痛みを感じるのは、 この小説の主人公の気持ちがわかるというのは、 もうがむしゃらで青かった青春時代が終焉してしまったということだから。 でもね、会ったばかりの男がいくらスマートでも 美しくてもやんちゃでも、それを「愛」と言ってしまうのは 私は”逃げ”だと思うな。そういう状況に陥らせる 完全な大人になる直前のあせりを理解はしていても。 この種の甘さは飲み込めば飲み込むほど 乾いていくそういう種類のものだから。 週末に読む恋愛小説に、分別を知るつまらない(けど”良識的な”) 大和撫子をはなっから期待はしないけれど (森瑤子だもの!)ぐらぐらと落ちる直前のところで、 はらはらさせながら最後のスパートにすらりともちこんだ 「誘惑」のほうが私は「情事」より好み。 やっぱりさ、女はいくらいい男でも簡単に寝てしまってはだめなのよ。

Posted byブクログ

2009/10/07

「情事」について。これが処女作っていうんだからスゴイ。どちらかというと2つ目の「欲望」が好き。 素直になれずにどんどん崩壊してゆく関係。そこに思わぬ悪魔のささやき。 欲望との葛藤〜結末まで、揺れ動く女性の心に切なくてもどかしくて、そして安堵。

Posted byブクログ

2009/10/04

おしゃれな大人の女の逢い引き、というイメージ。私には関係ない?かな。こんな小説ばかり読んでると、不倫もOKか?と錯覚してしまう。

Posted byブクログ

2009/10/04

文体がいい 最初の1ページが特に素敵 もちろん同じシチュエーションになったことはない でも主人公と同じ年なんだよ 自分でビックリ 森さんの作品で好きなのは実はこれだけ(汗)

Posted byブクログ