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プライベートライフ の商品レビュー

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2014/01/24

物語の舞台を「P市」「広場」と寓意化しているが、読者は当然のように「北京市」「天安門広場」として読む。しかし一方で、すぐれた小説が常にそうであるように、本作も中国的内情を飛び越えて迫る。 文革以後の市民を支配する、ゆるやかな窒息感。 ただ惜しむらくは、男性の描かれ方が「権力の象徴...

物語の舞台を「P市」「広場」と寓意化しているが、読者は当然のように「北京市」「天安門広場」として読む。しかし一方で、すぐれた小説が常にそうであるように、本作も中国的内情を飛び越えて迫る。 文革以後の市民を支配する、ゆるやかな窒息感。 ただ惜しむらくは、男性の描かれ方が「権力の象徴」もしくは「愛を注ぐべき優れた人物」の両極端に振れ過ぎている。しかしそれよりも、力のある小説に出会った遭遇感が上回る。

Posted byブクログ