雪になる の商品レビュー
女性が主人公の6つの短編集。 雪が降る冬の話。女たちの想いは痛々しさを感じさせ、なおかつ甘くもあります。 ちょっと変わってるような気もするし、深層心理をついてるような気もする。共感できるようなできないような。暗くしっとりとしています。主人公の胸の内は熱いのですが、心温まる話ではあ...
女性が主人公の6つの短編集。 雪が降る冬の話。女たちの想いは痛々しさを感じさせ、なおかつ甘くもあります。 ちょっと変わってるような気もするし、深層心理をついてるような気もする。共感できるようなできないような。暗くしっとりとしています。主人公の胸の内は熱いのですが、心温まる話ではありません。独特の世界が、江國さんの本を読んでるようでした。 「雪になる」・・・旦那から逃げるように小樽に越してきた私とその町の郵便屋さん。 「上等な玩具」・・・生まれてすぐに引き離され育てられた男女の双子。一緒になることができない上等な玩具のよう。 「ねじれた親指」はある葬式で見知った名前を見つける。16歳の冬に出会ったあの女性なのか。 「ここにいる」・・・娘の通う絵画教室の先生は元同級生。娘は死んだはずのじいじが見える。
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作られたようなハッピーエンドが無いからこそ感じる、現実味ある切ない恋のお話たち。 きついと言ってもいいほどの切なさだと思いました。 待ち続ける想い、あきらめきれない想いが、しんしんと降り積もる雪の静けさのように切ないのです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
帯より ー触れると、ほどけて、沁みてゆくー 雪の結晶に閉じ込めた六つの愛の記憶 短編集 雪になる 上等な玩具 ねじれた親指 かさかさと切手 ここにいる 三つ葉 北国のしんしんとした静けさ痛さみたいなものが伝わってきてどれも暗いイメージが怖いくらいに描かれている。物語の場所や情景が細やかに描かれ容易に想像できた。 冬真っ盛りの2月に図書館で借りた。今年は雪がたくさん降った。3月ようやく読了。温まるような本が読みたいな。
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どれもこれも・・・いまいち(笑) 全部暗くて寒い感じの話だったけど・・・ まぁ 三つ葉 が1番あたしは好きかな。
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しんしんと降り積もる雪と、外の世界から隔離されたような閉鎖的な社会。 邪魔されない、けれど何も起こらない。 「上等な玩具」離して育てられた男女の双子。欠けたものを補いたい。ぴったりとはまる玩具のように。
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図書館にて。 どの話も救いようがなくて怖かった。 小説の中に読者はハッピーエンドを求めがちだが、 この方が現実に近いのかもしれない。 それにしてもどれも辛いな。 きつかった。
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もう忘れてしまったはずなのに、雪が降ると心の奥からあふれ出す思い出たち。ひたすら待ち続けた恋人の足音、どんなに禁じられてもあきらめきれなかった想い、若さがもたらした憧憬と劣情、そして二人の間に確かに息づいていた信頼……『海猫』『余命』の著者が綴る、凍てつく心と身体をゆっくりと溶か...
もう忘れてしまったはずなのに、雪が降ると心の奥からあふれ出す思い出たち。ひたすら待ち続けた恋人の足音、どんなに禁じられてもあきらめきれなかった想い、若さがもたらした憧憬と劣情、そして二人の間に確かに息づいていた信頼……『海猫』『余命』の著者が綴る、凍てつく心と身体をゆっくりと溶かす極上の恋愛短編集。
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谷村志穂さんの短編集です。 6編掲載されています。 雪にまつわる作品ですから、北海道や新潟、長野が舞台になっています。 「雪になる」では小樽の豪雪の様子がリアルに描かれています。 家が雪に埋まることが時にでもあるというのは恐ろしいです。 しんしんと降り続く雪、九州では...
谷村志穂さんの短編集です。 6編掲載されています。 雪にまつわる作品ですから、北海道や新潟、長野が舞台になっています。 「雪になる」では小樽の豪雪の様子がリアルに描かれています。 家が雪に埋まることが時にでもあるというのは恐ろしいです。 しんしんと降り続く雪、九州では味わえないことです。 「めじねた親指」では営業用の車にナビやETCをつけずにGPSはつけて、職員の居場所のチェックはきちんと行っている会社の様子が描かれています。 職員は食堂に入ってゆっくり昼食を取ることも許されないわけです。 本題ではありませんが、田舎から出てきて都市で働くことの厳しさをよく描いています。 「ここにいる」では夫婦の問題が取りあげられます。 休みにテレビの前から動こうとしない夫、妻が揚げた天ぷらが冷えていくのを気にしない夫、妻の両親の離婚のことなど、リアルに描いています。 自分の中に二人の自分がいて、時折「鬼」が顔を出すという設定も面白いです。 身につまされました。 「三つ葉」はいい話でした。 この短編集はラストが暗いものが多いのですが、これは救われます。 北国では4歳でもスキーを覚えるんだと感心しました。
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同名の作品のほか5編収録。 谷村志穂はさりげない男女の絡みを匂い立つように仕上げることができる希有の作家だと思う。
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もう忘れてしまったはずなのに、雪が降ると心の奥からあふれ出す思い出たち。ひたすら待ち続けた恋人の足音、どんなに禁じられてもあきらめきれなかった想い、若さがもたらした憧憬と劣情、そして二人の間に確かに息づいていた信頼……『海猫』『余命』の著者が綴る、凍てつく心と身体をゆっくりと ...
もう忘れてしまったはずなのに、雪が降ると心の奥からあふれ出す思い出たち。ひたすら待ち続けた恋人の足音、どんなに禁じられてもあきらめきれなかった想い、若さがもたらした憧憬と劣情、そして二人の間に確かに息づいていた信頼……『海猫』『余命』の著者が綴る、凍てつく心と身体をゆっくりと 溶かす極上の恋愛短編集。
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